ヨガを通じて被災地支援を目指す 天野 晶さん 真鶴町真鶴在住
ヨガパワーを被災地へ
○…4月、学生時代から思い出深い地だったという気仙沼を訪れたところ、ビルに車がつき刺さり船の上に船が重なる惨状が広がっていた。ヨガ講師としてのスキルを生かして、どのように被災地を元気づけるべきかを考え、思いついたのが真鶴でのワークショップ。ここでの収益を基にこの秋、気仙沼でヨガや音楽のイベントを開くという。ヨガといえば独特なポーズを思い浮かべる人も多いが、それだけではない。津波と震災をきっかけに全ての人が向き合うようになった不安と困難、それらをうまく乗り切る知恵も凝縮している。
○…仙台市に生まれ、物心ついた頃からヨガ指導者だった叔母の影響もあって食べ物をはじめ生活全般にヨガがしみ込んだ。まだ現在のようにヨガが知られていない頃の話だ。高校卒業後は保険会社に志望し、数字勝負の営業畑で奔走、その後「一目で結婚を意識した」というご主人と出会う。その人柄については笑顔で一言「シンプルな人」。抽象的な返事を具体化してもらうと「不必要なものは持たない、買わない」「家族じゃなくてもYES/NOをはっきり伝える」「思いやりがある」…と、後から後から奥深いコメント。
○…15年前に夫婦で真鶴に移り住み、今では3人の子のお母さん。ハツラツとした表情に子育ての大変さは微塵もない。自身の転機は8年前、国内ヨガの第一人者として知られるケン・ハラクマ氏に師事したこと。指導者資格を取り、真鶴での指導を任された。「パワースポットは自分で作る」という氏の言葉に触発され「真鶴全体を大きなパワースポットに」と目を輝かす。先日気仙沼で津波で太鼓が失われている事を聞きつけた。真鶴に住んでいれば地域を繋ぐ「祭り」のありがたみはよく分かる。早速地元の子ども会に相談したところ、会の協力で太鼓が贈られることが決定した。真鶴に湧くパワーは、少しずつ被災地に向かって流れ始めている。
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