箱根・湯河原・真鶴版 掲載号:2011年12月2日号
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手話講習会を企画した手話サークル「心」代表 橋本 経子さん 湯河原町吉浜在住 69歳

誰もが困らない日常を

 ○…湯河原を訪れる観光客の中には聴力の不自由な人もいる。紅葉や梅の見頃はいつか、泊まる旅館には、どのバスに乗るべきか。手話の力で「おもてなし」の幅はぐっと広がる。そんな思いを込めた講習会をサークルで企画した。レッスンは全12回の長丁場で、しかも無料。「心」主催の講習会は実に9年ぶり。参加者と、ろうあ者の交流を要にしている。「今の日常は誰もが快適なものではありません。手話の裾野が広がれば、困る人が減らせる」と両目に闘志をたぎらせる。

 ○…手話が身近になったきっかけは10年前に観た映画「アイ・ラヴ・ユー」。ろうあ者の女優主演の物語に衝撃を受けたという。すぐに城堀会館の手話サークル「心」を探し出して飛び込んだ。両手を駆使してフルーツの形を表現するなどユニークな単語もあれば過去や未来など文法もある。広い手話の世界を泳ぐように学ぶほどに、その全てを簡単に飲み込むことはできないと悟った。「やめよう」と思った事は数え切れない。目指していたのは耳の不自由な人たちとの交流だったのに、それが怖くなったことも。「だからこそ、手話で心が通った時の嬉しさは格別なんですよ」。壁を乗り越えて、その先を知る人の言葉だ。

 ○…生まれは東京。父は自動車部品製造業の経営者で、中高とも私学の女子校という箱入り娘だった。まだ海外旅行も珍しかった頃に語学留学でハワイに滞在、帰国後に出会ったご主人(故人)と結婚した。夢の住まいを湯河原に構えたのが15年前のこと。いま広い邸宅の中には2頭の犬の写真が並んでいる。家族同様だったのにどちらも天に召されてしまった。自分の将来を考えてこの先は飼わず、近所の犬の散歩をさせてもらっているという。別れはいつか来るけど、寂しい―ありのままを語る透き通った顔の持ち主。「気持ちが伝わらなきゃ、何事も面白くない。喜怒哀楽は素直に出さなきゃ」。
 

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