65年の歴史に「完」 湯河原幼が児童減少で閉園
2千人育む 町長も卒園生
湯河原町の湯河原幼稚園が3月31日で閉園した。3月19日に8人が最後の卒園式を迎え、年少の2人は別の幼稚園に移ることになった。同園は敗戦間もない1948年、地元有志などの協力で故・柏木秀雄氏が創立した私立幼稚園。当時の園舎は現在のこごめの湯の駐車場にあり、その後現在の若草山に移転。65年間で延べ2317人の子どもを育んだ。冨田幸宏町長も卒園生のひとりだ。元職員の高橋(牧野)和枝さんによると「目立たない子で、よくケンカを仲裁していた」と振り返る。最盛期には50人の園児が通ったが、ここ数年は減少が続き10人程度になっていた。降旗美知子園長は「子どもの成長のためにも、同級生の数はある程度必要。さみしいけれど、正直ほっとした気持ちもある」と語った。今後の園舎の利用は未定という。