泉在住 佐藤哲さん日本芸術院賞 上野で授賞式、皇居に招かれる
泉地区に住む洋画家・佐藤哲さん(69歳)が2012年度の日本芸術院賞を受賞した。今年は佐藤さんのほかに建築家の槙文彦さんなど8人が選ばれた。8日に上野の芸術院会館で授賞式が行われ、佐藤さんら受賞者は皇居でのお茶会に招かれた。天皇陛下は受賞対象作となった油彩画「夏の終りに」について佐藤さんに質問されたという。「少年時代は漫画を描くのが好きだった」という佐藤さんは大分県出身で、大分大学美術科を卒業後に上京。教員となり神奈川県内の中学、高校で美術を指導した。同時に油彩の創作活動も続け、1982年に日展特選に選ばれ、2009年に日展・文部科学大臣賞に選ばれた。現在は日展の評議員も務め、湯河原の万葉公園の清流や真鶴の日の出など地元の風景も描いている。日本芸術院賞は、作品だけでなく、これまでの創作活動全体や人物などが評価対象となり、芸術分野の功績が顕著な人に贈られる。受賞後佐藤さんは「とても嬉しい。賞を頂いたが、まだ自分は『途中』な人間。今後はさらに前向きな絵を描きたい」と語った。8月1日からは小田原駅近くのお堀端画廊で個展を開催、小さめの30作品を公開する。同画廊【電話】0465・23・7819