故ルイ・フランセン氏 自宅近くで初の作品展
湯河原を拠点に創作
湯河原に暮らしたパブリックアート作家、ルイ・フランセン氏(故人)の作品展が町立湯河原美術館で開幕した。同氏はクレアーレ熱海ゆがわら工房の所長だった人物。会場には作品にスポットがあてられ、鮮やかな光を透かせている。
フランセン氏はベルギー出身で57年前に宣教師として来日。すでに身につけていたステンドグラスなどの製作技術を生かし、教会の壁画などを手掛けた。その後は東京芸大で学び、非常勤講師となり学生を指導。37年前にクレアーレの所長に就任、湯河原温泉にある工房を拠点に作品の数々を生み出し、2010年に81歳で世を去った。
全国に点在
同氏の作品は全国に点在しており、近隣ではJR藤沢駅(陶板レリーフ)やみなとみらい線新高島駅(ステンドグラス)でも見る事ができる。足立区湯河原保養所(現・水の香里)やホテルあかねなどの作品も手掛けた。「宣教師だったせいか、ユーモアあふれる人だった。素材を生かした表現にこだわり、決して譲らない所もあった」。そう振り返るのはクレアーレで一緒に働いた望月直登さん(65)。妻のみちよさん(62)は「まさか地元で展覧会を開いてもらえるとは。本人も喜んでいるはず」と話す。同氏は毎朝万葉公園近くの自宅から駅まで英字新聞を買い行くのが習慣で”ユニークな外人さん”として近隣住民に親しまれていたという。
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