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佐藤麻衣さん(19) 元・湯中美術部陸自の道を志す

文化

公開:2015年6月26日

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迷彩服で集団生活を送る(17日・朝霞駐屯地)
迷彩服で集団生活を送る(17日・朝霞駐屯地)

 足柄下郡から女性自衛官が誕生しそうだ。湯河原町出身の佐藤麻衣さん(19)は、3月から陸上自衛隊朝霞駐屯地で学ぶ自衛官候補生。来月から配属先の部隊で「後期教育」を受け、自衛官となる。

 両親は水道関連の自営業だが、兄・祐樹さんが自衛隊に入り、帰郷するたびに逞しくなる「変化」を見て自分も自衛官を志すようになった。自衛官の道を両親とも後押ししてくれたという。在学中に小田原の自衛隊小田原地域事務所を訪問。そして駐屯地へ――。

 湯河原中学校時代は美術部員。高校に入っても好きなアニメ「黒子のバスケ」の絵を描いていた。そんな一人の女子高生が今は迷彩服に身を包んでいる。時間の読み方は、午後4時なら「ヒトロクマルマル」。高校時代は1時間以上入っていたお風呂も今は30分で出るようになった。朝6時に起床するとすぐにベッドを整えて朝礼にダッシュ。ここでは「3歩目からは走る」が当たり前だ。敬礼や整列など基本的な動きから、戦闘訓練もある。実弾を撃った時の感覚は今でも忘れられない。

 華奢にも見えるが、銃を抱えたまま走ったり、ほふく前進など男顔負けの動きをこなす。苦しい時ほど「全力で行け」という班長(教官)の言葉が心に響くという。5月の連休で湯河原に戻った時は親族に「顔つきが変わった」「たくましい」と驚かれた。”守りたいもの”のイメージを聞くと「家族、ですかね」。日に焼けた頬を緩ませた。

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