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箱根・湯河原・真鶴 文化

公開日:2016.05.27

江戸時代に関所破りで処刑
お玉さん忘れない

 314年前に関所破りの罪で処刑された「お玉さん」を偲ぶ法要が23日に元箱根のお玉観音堂で行われ、地元住民や箱根幼稚園の園児など36人が手を合わせた。

 小田原市立図書館に残る古文書「山田弥一左衛門日記」によると、お玉は伊豆大瀬出身の女性。江戸で奉公中に故郷に戻ろうと箱根関所を抜けようとしたが失敗、関所の柵にからまっているところを捕まり、2か月後に斬首されたという記述が残っている。箱根の旧道沿いにある池は元々「那津奈可池」(なずながいけ)と呼ばれていたが、お玉の首を洗ったという言い伝えから「お玉ヶ池」と呼ばれるようになった。

 読経を終えた山田昭信住職(71)は「世界各地で政情不安定や天災などで亡くなる人がいる。自分の事だけでなく、知らない人に対しても慈しみの心をもつことが大切」と話した。

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