箱根・湯河原・真鶴版
公開:2016年10月21日
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熱海市のサンビーチで14日に薪能が開かれ、冷えた海風の中に太鼓や笛が響いた。舞台の前には市民や観光客など1500人が集まり、時おり月も雲から顔をのぞかせた。
薪に火が入ると、シテ方宝生流能楽師の辰巳満次郎さんが新作舞「海」=写真を披露。熱海の森羅万象に捧げるために作ったという舞の最後に一隻の船が浜辺に寄せられ辰巳さんが乗船。月夜の漆黒へと溶け込んでいった。この日はさらに「松」にちなんだ能「高砂」を披露。地元の芸妓たちや舞踊家も常磐津節を舞い、大きな拍手に包まれた。
薪能はMOA美術館の夏の恒例行事。今年は工事で浜辺での開催となった。