足柄下郡3町の神社境内では3日に節分の豆まきで賑わった。箱根神社での節分祭では、鬼に扮した国学院大モーターボート水上スキー部の学生7人が代わるがわる湖面に登場。海賊船や平和の鳥居から降り注ぐ豆の中を逃げるように滑走した。同大学は荒川や山中湖で練習しているが、この日の芦ノ湖は波がかなり高め。冷たい風と水を浴びた学生の顔と手は、鬼のように赤くなっていた。
湯河原・五所神社こっちに福を
五所神社では裃姿の冨田町長や奉仕者が境内を囲み「こっちに投げてー」という参拝客の声に応えた。境内は鬼がいないという意味をこめ、掛け声は「福はうち」のみ。舞台に上がった地元会社員・中村譲さん(41)は「初めての体験。こんな感じなのか」と笑顔を見せていた。
鬼ってどこにいるの?「心のなか」
真鶴・貴船神社境内の貴船愛児園では子どもたちが手作りの鬼面をつけて「オニのパンツは破れない〜強いぞ」と歌声を響かせた。節分の意味について教わり「鬼はどこにいるの?」という先生の質問に園児は声を揃えて「心のなか!」。「どんな鬼がいるのかな?」と聞かれると「言うことを聞かない鬼」。「これから先生のお友達の鬼が来るからね」と告げられると「怖いよ」の悲鳴が続出した。中庭には先生手作りの赤鬼・青鬼像を設置。園児はまったく怖がらず、至近距離で豆を投げていた。