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箱根・湯河原・真鶴 文化

公開日:2017.03.24

今年は野焼きの炎も穏やか
真っ黒の大地へ

  • 5月にかけ真っ黒い大地から小さな緑が顔を出す

 仙石原ですすき草原の景観を保つための野焼きが3月9日に行われた。地元の消防団員など199人が参加し、まずは山側の台ヶ岳方面から点火。前日に雪がちらつき、すすきが一部凍っていたため炎は例年よりゆるやかだったが、一瞬の風を受けてうねりを増し立ち上る白い煙が空に溶けた。「サー」という小波のような音は次第に「ザーザー」と滝にも似た音に変わり、1時間ほどで台ヶ岳側の約8ヘクタールが焼きあがり、小麦色だったすすき野原は墨色の世界へ一変した。20リットルの水を背負い、熱気に耐えながら放水していた齊藤義和さん(仙石原第8分団)は「過去に怖い思いをした事もあるが、常に周囲の安全を確認して作業しています」と緊張した表情を見せていた。

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