箱根・湯河原・真鶴版
公開:2018年11月2日
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真鶴町が高齢の一部免許返納者に公共交通の割引券を配り始めた。返納に対し市町が割引券を出す例は県内でも珍しい。
対象は今年4月以降に免許を返納した満65歳以上の町民で、小田原署から交付された「申請による運転免許の取消通知書」や、身分証明書としても使われる「運転経歴証明書」の写しなどを条件に町役場で手渡す。割引券は200円分が100枚つづりで計2万円分。真鶴タクシーや湯河原タクシー、コミュニティバスのほか、路線バス(駅〜ケープ真鶴線)で使える。過疎地に対する国の交付金を活用したアイデアで、免許返納を促そうと町側が小田原署に提案した。宇賀一章町長は「来年度以降も続けたい」「県内でも広がれば」と語り、川瀨伸二小田原署長も「効果があるのでは」と期待を寄せる。
町内の65歳以上の免許保持者は1500人ほどで、今年は34人が自主返納した。同署によると、真鶴町内で高齢者(町民)の運転による大きな交通事故は、ここ最近発生していないという。
県内では免許返納を促すため運転経歴証明の提示で商品や宿泊料の割引、無料配送といった特典を用意する企業もある。