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公開日:2025.06.19
市社協賛助会員が支える『地域の縁づくり』 相模原市社会福祉協議会

市内各地域の福祉課題をもとにした、住民や関係機関による地域づくり活動に活用されている相模原市社会福祉協議会の賛助会費。
今回は、市内各区の地域で行われている『縁づくり』を取材した。
防災グッズで見守りを!(緑区・津久井地区社会福祉協議会)
高齢者を狙った犯罪が急増する昨今。日常的な地域の見守り活動が防犯にもつながるとして注目を集めている。津久井地区社会福祉協議会の小網、中央、三井・名手支部では、ユニークな方法で見守り活動を実施している。
平成24年、小網支部では高齢になっても安心して暮らせる地域を作るため、高齢者の見守りが必要だと考えていた。小網支部の岡 義夫(おか・よしお)支部長は「安心してドアを開けてもらえる方法を考え、防災グッズなどを入れた『あんしん袋』を75歳以上の独居の方を中心に配布しました。非常食の期限が切れる時期に再度訪問し、新しい物と交換することで、定期的に顔を合わせる機会が生まれました」と当時を振り返る。

小網支部に続き、中央支部、三井・名手支部でも活動が開始された。中央支部の民生・児童委員は、「あんしん袋登録者が、退院の時期を連絡してくださったことも。信頼していただけていると感じた」と活動の意義を感じている。
三井・名手支部では、民生・児童委員以外にもボランティアを募集し、見守り活動を行っている。ボランティアが加わったことで地域の変化に気づく目が増えたように感じているそうだ。

地域の縁側『清新カフェ』(中央区・清新地区社会福祉協議会)
相模原駅の南西に位置する清新地区は、配偶者を亡くした方や、外出の機会が少ない方など、「高齢者の孤立」が地域の課題となっていた。「誰もが気楽に集まって、おしゃべりできる場を」と立ち上がったのが、清新地区の地域福祉を推進する、清新地区社会福祉協議会(清新地区社協)だ。交流拠点の開設に向け動き出した。
令和6年4月、「清新カフェ」(清新6-13-7)がオープンした。カフェは毎週月・金の週2回。午前10時〜12時、午後2時〜4時の2部制。開設当初からスタッフを務める田所洋子(たどころ・ようこ)さんは、「ここに来れば誰かいる、と思ってもらえるような場になれば」と笑顔で語る。
この日は、常連参加者の一人が現れず田所さんや参加者も心配そうな表情。本人の安否が確認できると、会場は笑顔に包まれた。

清新地区社協の山口敏夫(やまぐち・としお)会長は「地区社協にできるのは『縁が始まるきっかけづくり』。地域がつながる『きっかけ』をこれからも作っていきたい」と語った。

百年つづけ!みんなの『釣り堀遊び』(南区)
魚のイラストが泳ぐシートに、磁石のついた竿を垂らして楽しむ『釣り堀遊び』。南区に住む野口徹也(のぐち・てつや)さんが2004年に市立相模原麻溝公園で始め、高齢を理由に2021年に活動を終了。しかしその1年後、活動が再開した。その中心にいたのは舩橋真理(ふなばし・まり)さん。地域のゆるやかな交流の場となっているこの『釣り堀遊び』を引き継いだ経緯をうかがった。

「『何かを買わないと豊かに暮らせない』という風潮の世の中に、息苦しさを感じていました。何かできないかと考えていた矢先、野口さんの活動の記事を読み『これだ!』と思いました」。
『釣り堀遊びが幕を閉じる』という記事を読み、活動を引き継ぎたいと感じた舩橋さん。しかし、当時舩橋さん自身もうつ病を治療するさなかにいた。「一年経っても気持ちが変わらなかったら連絡しよう」と考え、一年後、市社協ボランティアセンターに『釣り堀遊び復活の力になれれば』と連絡を入れた。
野口さんからの引き継ぎは『魚を描いて、まくだけです。大いに楽しんで!』という言葉と笑顔のみ。その言葉は舩橋さんの支えになっている。
「この活動は、魚を描いてくれるボランティアの方も含めて、みんなで作り上げるみんなの居場所。野口さんから引き継いだこの場所が、いろいろな人の手で、百年続いたら面白いと思っています」と笑顔で語った。
5月末、舩橋さんは約3年ぶりに野口さんの自宅を訪問した。活動の様子を聞いた野口さんは「こんなに嬉しいことはない」と涙ぐむ。18年の活動を支えた妻・悦子(えつこ)さんも、その姿に眼を細めていた。野口さんが始めた釣り堀遊びは、約20年の時を経て着実に地域に息づいている。※現在釣り堀遊びは奇数月第三土曜日午前11時〜午後1時に開催。(7月は休止予定)

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社会福祉法人相模原市社会福祉協議会
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相模原市中央区富士見6-1-20 市立あじさい会館内
TEL:042-730-3888
FAX:042-759-4382
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