港北区 人物風土記
公開日:2017.03.02
元N響の現役チェリストで、東京音大の客員教授も務めるなど多岐に活躍する
堀 了介さん
菊名在住 71歳
自然体で、仲間と音楽を
○…チェリストとしてNHK交響楽団の首席奏者を務め、退団後には世界的に有名なサイトウ・キネン・オーケストラに在籍するなど輝かしい経歴を持つ。東京音楽大学の副学園長なども務め、後進の育成にも力を入れてきた。定年後も客員教授として大学に残り、在籍する水戸室内管弦楽団の活動も精力的に行う。「演奏は年齢に関係なく実力がすべて。上手な人が主役になる」と静かに笑う。
○…チェリストの父親の影響で小学生の頃にチェロを始めるが、「なんとなく、気が付いたらやっていたかな」。相撲や野球を楽しむ活発な小学生だったが、それでも著名な音楽家・齋藤秀雄の教えを受けて育ち、22歳の時に日本音楽コンクール・チェロ部門で1位入賞を果たす。その後、海外留学ではウィーンとジュネーブで過ごしたのち、帰国。「西洋ではクラシックは生活の一部。オペラが格安で鑑賞できるし、カフェに行けば有名な音楽家もいたのも良かった」と当時を懐かしむ。
○…生まれは東京だが30年以上前、結婚を機に妻の実家がある菊名へ移り住む。自宅でチェロの練習を行うこともあり「昼間から楽器を奏でているので、近所の人から優雅な人だと思われている。そんなことないのに」。趣味は釣りと旅行。演奏で全国各地を巡ったが、観光する時間はなかった。現在は妻と共に温泉を、好きな仲間たちと釣りをして余暇を楽しむ。自身が釣り上げた一番の大物は62cmのヒラメ。「自分でもびっくり」と目尻を下げる。
○…娘もチェリストで、一緒に演奏したCDも発売している。現在はレッスン指導や所属する楽団の演奏会など忙しい毎日を送るが、仲の良い友達とコンサートを行う計画も立てている。「みんな忙しいからスケジュール調整が大変」と語るが、その表情は楽しげだ。「好きな仲間と演奏ができるのは喜び。人との触れ合いが大事」。今後も自然体のまま、生活の一部である音楽を楽しんでいく。
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