「直接話すことで、書類だけではわからないことが見えてきました」。昨年6月より旭区役所で保育コンシェルジュとして勤務する中島礼子さんは、この一年をそう振り返った。
保育コンシェルジュは、保育に関する保護者の相談を受け、個々のニーズに合った保育サービスなどの情報を提供する専門職。横浜市が待機児童対策の一つとして、昨年度から始めた事業だ。市によると、昨年6月から今年3月までに1万1003件の相談があったという。
5月に発表された市内の2012年4月1日付の待機児童数は前年比792人減で179人、旭区では前年比40人減の12人だった。待機児童減少の要因としては、認可保育所や横浜保育室の新設や既存施設の定員拡大、集計結果の見直しなどもあるが、保育コンシェルジュの配置も一因のひとつに挙げられる。
積極的に保育施設に見学に訪れたり、状況を電話で聞き取りするなど、細やかな対応を心がけてきた中島さん。「待機児童は減ったけど、今後は残った12人の対応が課題」と話す。
今年に入り区内の認可保育所は5園が新たに開所した。区担当者は「申込者は今後も増えると考えられる。一定の施設整備は必要だが、土地物件の不足などの課題もある」と話している。
保育コンシュルジュは14年3月までの配置を予定。中島さんは、虐待予防の一環として養育支援の相談にも対応したいとしている。
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