神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

ロンドンパラリンピック射撃 日本代表に選出された 田口 亜希さん 区内在住 41歳

公開:2012年7月12日

  • LINE
  • hatena

「素直さ」でメダル狙い撃つ

 ○…直径わずか0・5ミリ。彼女が狙うのは、その小さな点だ。ロンドンパラリンピック射撃で、3大会連続で日本代表になった。「実力はまだまだ。でも、行くからにはメダルは獲りたい」。過去2回の入賞を経て、「3度目の正直」でメダルという標的を狙い撃つ。

 ○…大阪府出身。大学卒業後、旅客船「飛鳥」の乗員として世界中を航海していた。だが、休暇中のある日、脊髄の血管の病気を突如発症。20代半ばにして、車いすの生活になった。これからどうすればいいのか―。病室で途方に暮れていたとき、同室の患者とこんな会話をした。「障がい者でもできるスポーツってあるんかな」。誰かが言った。「射撃があるよ」。いつかお客さまと射撃の話をしたことがあったな。面白そうやん。直感的にそう思った。そのときの病室の仲間に誘われ、復職した神戸で初めてライフルを握った。それが転機になった。

 ○…「言われるがまま」突き進んできたという競技人生。ビームライフルの全国大会で優勝を飾ると、「エアライフルやらんか」「はい」。わずか数年でトップレベルの得点をたたき出し、「パラ五輪出れるで」「じゃあ、やってみます」。コーチの指摘を受け入れてすぐに反映させる。天性のセンスはもちろん、その素直さを成長につなげてきた。「周囲を信頼しているからこそ、それができる。母に『我流はあかん』てよく言われていましたし」と笑う。

 ○…60発で競う射撃は、すべて満点を叩き出す選手も少なくない。ミスは許されず、過酷なまでのプレッシャーが襲う。「試合に出るたび、もう辞めようと思うんです。でも、終わったときの達成感がすごく大きい」。それを原動力にして重ねた競技歴は、はや15年になる。昨年から横浜に職場が変わり、区内へ移り住んだ。「パラ五輪を終えたら、大好きな旅行に行きたい」。無邪気に微笑む瞳の先には、決戦の地・ロンドンが映っているようだった。
 

金沢区・磯子区版の人物風土記最新6

浅原 誠治さん

4月1日にオープンした多目的アリーナ「横浜BUNTAI」の館長に就任した

浅原 誠治さん

中区在勤 52歳

4月11日

奈良 安剛さん

関東学院大学サッカー部の監督を務める

奈良 安剛さん

鎌倉市在住 41歳

4月4日

佐伯 隆道さん

金沢区佛教会の会長を務める

佐伯 隆道さん

金沢区富岡東在住 54歳

3月28日

境 領太さん

3月14日、都内開催の「起業家万博」で関東代表としてビジネスプランを発表した

境 領太さん

磯子区在住 39歳

3月21日

橋本 麻也加さん

根岸地区センターでマリンバの演奏を披露した

橋本 麻也加さん

磯子区中原在住 30歳

3月14日

鹿島 洋光さん

金沢防犯協会の会長を務める

鹿島 洋光さん

金沢区富岡東在住 63歳

3月7日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

  • 3月14日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月17日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook