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公開日:2014.04.24

鶴見警察署管内
詐欺被害額が1億円
「振込め」最悪ペース

 鶴見警察署が2014年1月から4月15日までに把握した振り込め詐欺などの特殊詐欺被害額が、1億円近くに達し、15日現在で県内警察署中ワーストであることがわかった。中でも振り込め詐欺の被害額は、すでに昨年1年間の被害額に匹敵する勢いで、これまでにない最悪のペースで増えているという。

 同署によると、4月15日までに発生した特殊詐欺は12件で、被害額は約9400万円。

 そのうち、オレオレ詐欺や架空請求詐欺などを含む「振り込め詐欺」は、10件を占め、被害額は約5600万円。発生4件、被害額約1300万円だった昨年の4月末時点と比較すると、激増している。すでに昨年1年間の被害額である約6600万円にまで達する勢いだ。

 この現状について同署は、「最悪のペースで増えている」と危機感を示す。

 背景の一つには、1度に多額の被害が出るケースが発生していることにある。同署管内では、約3500万円がだましとられる詐欺事件が複数発生した。

手口巧妙に

 だます手口は様々だが、現金の入手法は「手渡し」が多い傾向にあるという。 銀行のATMで振り込みをさせるには、行員の目を避ける必要がある。コンビニなどへ呼び出し、店内のATMで引き出させて、受け取る場合があるという。

 犯行準備も周到になっている。犯人が息子などを装い、金を要求するオレオレ詐欺の場合、卒業した学校の名簿などを入手し、名前や連絡先を把握。職場の部署まで調べ上げていることもある。

 さらに現金を要求する電話をする前に、「携帯電話が変わった」などと「仕込みの連絡」をし、家族であることを信じ込ませた上で、犯行に及ぶという。

過信は禁物

 被害に遭う側の意識改革も課題だ。「『まさか自分がひっかかるわけがない』と思っている人はまだ多い。地道に呼びかけ『自分は大丈夫』という意識を変えることが重要」と同署は話す。

 同署では、金融機関や自治会などへの注意喚起を続けていくとともに、通帳に子どもの携帯番号記入を勧める「絆通帳作戦」なども行っていくという。

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