サッカーJ1・川崎フロンターレのホームグラウンド、等々力陸上競技場(中原区)のサイド、バックスタンド整備の基本方針案が先月発表された。収容人数を現状の3万人から3万5千人に増やす増改築工事を行うなど、Jリーグのスタジアム規格に沿った内容になっている。
パブコメ経て、方針策定
市では、この基本方針案のパブリックコメントを今月12日から実施しており、7月11日まで市民からの意見を募る。結果を踏まえ、8月に整備の基本方針を策定。来年3月、具体的な工事日程を定めた整備計画を策定する予定だという。
等々力陸上競技場は、施設の安全性や機能向上の必要性から、2011年から整備が進められている。
今回発表されたのは、サイド、バックスタンドの整備に関する第2期整備の基本方針案。この案では、Jリーグが求める3万5000人規模の収容人数を満たすため、サイド、バックスタンドの収容人数を現状の2万人から2万5千人規模に増やし、すでに整備済みのメインスタンドの1万人と合わせて3万5千人規模にする。
全席屋根付きへ
さらに、シーズン前に問題が指摘された、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)の基準でもある「30センチ以上の背もたれ付きの個席化」にも着手。全席を屋根で覆う工事も進める。
工事は試合や大会などを開催しながら行う増改築で、工事費は約90億円から100億円を見込む。
基本方針案ではその他、陸上競技の公認記録に影響を及ぼす南風対策、環境や誰にでも使いやすいユニバーサルデザインへの配慮、災害に対応できる施設にするなど主要項目が記されている。市等々力緑地再編整備室は「2020年度に適用予定の、Jリーグのスタジアム規定をクリアする内容になった」としている。
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