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さがみはら緑区 人物風土記

公開日:2016.03.17

「緑区ショートフィルムフェスティバル6th」で大賞を受賞した
白井 由貴子さん
中央区高根在住 67歳

「人」を追う温かい眼差し

 ○…緑区の魅力を発信する映像を募集する「緑区ショートフィルムフェスティバル」で最も優れた作品に贈られる大賞を受賞。授賞式で名前を呼ばれたときは「まさか」と驚いた。「期限がぎりぎりになってしまい、後悔している部分もある」としながらも「素晴らしい賞をいただき感謝しています」と喜びは隠しきれない。

 ○…受賞作『青根っこ』は、全校児童が7人しかいない青根小学校の一年間を追ったドキュメンタリー。友人から青根小の話を聞き、ぜひ映像に収めたいと思い立った。実際に同小の学校生活を目の当たりにし、地域全体で子どもたちを支えている姿に感動した。「あまりにもいい場面が多くて、規定の10分間では収まりきらないくらい」。児童数が少ないことをまったく引け目に感じることなく、独自の教育を展開する同小。「相模原にもこんな素敵な小学校があることをもっと多くの方に知ってもらいたいと強く感じました」

 ○…長野県に生まれ、スキーに明け暮れた少女時代。「人見知りな子だった」と振り返る。映像編集を始めたのは13年ほど前。自身が看護師として務めている療養型医療機関で高齢者医療のリアルな現場を映像に収めようと考え、市の講習会に参加。そこで出会った相模原グリーンビデオクラブに入会し、編集方法などを学んだ。これまでにも各コンテストで入賞経験を持つ。撮影には長期間をかけるタイプで、受賞作も3年掛かりで撮った。「まずは何度も通うこと。信頼関係がないと、人柄が滲み出るような作品は生まれません」

 ○…「人物」を追ったドキュメンタリーにこだわる。その理由を「看護師として40年以上も『人』と接してきたせいでは」と話す。旅行に出掛けても風景よりも、自然と「人」にカメラを向けてしまう。現在も青根小をはじめ、様々なテーマで映像を撮り続けている。「人」を見つめる温かい眼差しが映像に重なり、視聴者の心に響いていく。

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