多摩版 掲載号:2017年6月8日号
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アクアブルー×利用者

「迅速・適切」な連携で救命 社会

「消防総監感謝状」贈られる

感謝状を手にする利用者と施設職員
感謝状を手にする利用者と施設職員
 多摩消防署は5月22日、南野にある多摩市立温水プール(アクアブルー多摩)でトレーニング中に倒れた男性の救命活動を行った功績を称え、同施設の指定管理者「二幸産業・NSPグループ」と、施設利用者3人に「消防総監感謝状」を贈呈した。同感謝状は、東京消防庁の感謝状としては最高位にあたるもので、同署の土居斉署長は「皆さんが短時間で連携して救命活動を行ってくれた賜物。感謝している」と賛辞を送った。

 5月4日の午後6時頃だった。アクアブルー多摩のトレーニングルームで、ラニングマシーンを利用していた男性(69)が突如倒れた。「マシンに乗っていた男性が急にフラッとなって仰向けになって倒れた」と近くにいた山田美枝子さん=市内鶴牧在住=はその時の状況を語る。山田さんと、淀谷征三さん=日野市在住=、男性(匿名)、同施設の五百部浩志さんは、すぐに倒れた男性に駆け寄った。

 男性の状態は、脈はなく心肺停止状態だったという。すぐに周囲へ救急車の要請、AEDの搬送を依頼し、駆けつけた施設職員の鈴木良昌さんも一緒になって、心臓マッサージの処置を行った。職員の横倉元さんはポケットマスクを利用して人工呼吸を開始。職員の伊奈美風さんが搬送したAEDを装着し、電気ショックを1回行うと、男性は呼吸と脈拍が回復。その後、職員の大野雄太郎さんが男性を励ましながら毛布で温め保温し、駆けつけた救急隊に引き継いだ。

 病院に搬送された男性は、数日後には会話ができるまで回復したという。

「早い着手がカギ」

 「突然で必死だったので状況をあまり覚えていない」と緊迫した当時の状況を語る五百部さん。淀谷さんは「こうした現場に立ち会うのは初めて。AED、人工呼吸を行うのを間近で初めて見た。今後に役に立つ経験だった」と振り返る。

 アクアブルー多摩を管理する二幸産業・NSPグループは「以前は2階と(隣接する)総合福祉センターの1階にしかAEDがなかったが、現在は各階に置いている。今回もすぐにAEDを搬送できたのが奏功した」と話し、重ねて「施設管理者として対応するのは当たり前。利用者の方々が冷静に対応、処置を手伝ってくれたので良い結果につながった。職員だけだとできることも限られるので非常に感謝している」と3人の利用者への感謝の言葉を贈った。

 今回同社と3人の利用者に贈られた「消防総監感謝状」は東京消防庁の感謝状としては最高位のもので、多摩消防署管内では過去5年に6件市民等に贈呈しているという。

 土居署長は「今回は早い着手が特に良かった。救急車の要請、心臓マッサージ、人工呼吸、AEDと連携して短時間に行うことで蘇生ができた。どれか欠けてもダメだった」と施設職員と利用者の対応に賛辞を贈る。加えて「その時にいかに早く着手するかで、傷病者のその後の人生が変わる。近くにいる方が処置することが大事。それを今後も多くの人に伝えていきたい」と話していた。

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