2017年の幕開けにあたり、本紙では内野優市長に、恒例の新春インタビューを行った。内野市長は昨年を振り返るとともに、今後のまちづくりの動きや重点事業など、今年の抱負を語った。(聞き手/海老名編集室 綾部貴教)
――まずは昨年(2016年)を振り返り、所感などをお聞かせ下さい。
「昨年、海老名市は市制施行45周年を迎えました。全国各地で人口減が叫ばれる中、昨年3月に人口は13万人を突破。また30年かけて訴えかけてきた市民念願の小田急ロマンスカーの海老名駅停車の実現など、大きな出来事がありました。さらに8月には、海老名が誇るメジャーバンド「いきものがかり」の凱旋ライブ「超いきものまつり2016地元でSHOW!!〜海老名でしょー!!!〜」が開催されるなど、全国に海老名市をPRできたのではないかと思います」
――次に、昨年進めてきた市政運営の施策と個々の進捗状況についてお聞かせ下さい。
「圏央道や東名高速、海老名インターチェンジなど、交通の利便性を活かした企業誘致を進めていく一歩として海老名運動公園周辺地区土地区画整理事業に着手しました。神奈川県から『海老名運動公園周辺地区土地区画整理組合』の設立が認可され、市内初の工業系土地区画整理事業がスタート致しました。市としても工業系新市街地形成を支援し、早期に事業が完了するよう目指していきます」
――現在の海老名が抱える課題とその解決についてお聞かせ下さい。
「先程お話しした企業誘致にあたり、道路状況を改善する必要性があります。海老名は小田急・相鉄・JRの鉄道3線があることから踏切が多く、道路が線路によって分断されているため、高速道路へのアクセスがぜい弱であるという課題があります。これを踏まえ、市では基幹道路の整備を早急に進め、工業系企業が入りやすいように支援をしていきます。
また、今後も安定した市政運営をおこなうことが出来る様に、市の政策や魅力、賑わいなどを積極的に発信し、市の知名度を上げることや、多くの方々に『住みたい』『住み続けたい』と思っていただけるよう、引き続きシティプロモーションの取り組みを強化してまいります」
ハード・ソフト面ともに支援
――市長が以前からお話しされているイオンモールやアウトレットモールなど、市民の期待が高まる大型商業施設の進捗については、いかがでしょうか。
「海老名駅西口地区に新しいまち『扇町』が誕生し、駅東西をつなぐ自由通路の供用を開始して1年が経過しました。駅周辺には多くの来訪者が訪れ、まちに『にぎわいと活気』があふれている状況にあります。イオンモールを含めた大型商業施設の出店については昨年、市役所周辺地区を神奈川県が一般保留区域に指定したので、市としてはこのエリアに良好な住宅地を形成するとともに商業施設の進出を視野に、まちづくりに取り組んでいきます。駅間地区と呼ばれる小田急・相鉄線海老名駅とJR線海老名駅の間の区域のマンション開発・整備も進んでくるので、イオンモールやアウトレットモールなど、商業施設が増えることについても期待したいと思います」
――ハード面の発展はまだ続きますね。ソフト面を含めた2017年度の重点事業についてお聞かせ下さい。
「昨年おこなったHUGHUGえびな宣言のもと、子育て世帯への応援をさらにおこなっていきます。具体的には、より身近な場所で地域の人たちと触れ合いながら親同士が交流できる施設として、地域版子育て支援センターの設置を予定しています。このほか、下今泉保育園の建替と受入れ増員をするなどして、現在45人ほどいる待機児童の解消を目指していきます。
また、将来の海老名のために若者の定住施策として返還型奨学金への補助金及び、学生への家賃補助を創設いたします。商業においては、地元商店の活性こそ、まちの元気につながりますので、海老名商工会議所を通じて商店版リフォーム助成を実施し、支援をおこなっていく方針です」
――2017年度の予算の見通しについてはいかがでしょうか。
「歳入は市税が回復傾向にありますが、国からの交付金などの減額が予測されます。一方、歳出については高齢化などによる扶助費の増加が進んでいく見込みです。このような厳しい財政状況にありますが、まちづくりを推進するため、新年度の予算編成に取り組んでいきます」
――最後に内野市長の2017年の抱負をお願いいたします。
「今年のスローガンには、慌ただしい中でも頭で考えるのではなく、澄み切った心で考え対応するという意味で『澄心(ちょうしん)』を掲げました。まだまだ発展を続けていくためにも、これまで同様『住みたい、住み続けたいまち 海老名』を目指し、本年も全力で市政に取り組んでいく次第です」
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