空き店舗を活用し認知症をケア 通所介護事業所「ぶらい庵」開所
より一層の高齢社会を迎え認知症高齢者の増加が見込まれるなか、そういった人が身近な地域で継続した生活ができるようにケアを行う、認知症対応型通所介護事業所「ぶらい庵」(鈴木光永施設長)が4月に開所した。空き店舗を活用した新しい取組みに注目が集まっている。
認知症対応型通所介護事業所「ぶらい庵」は、県内初の多機能ともしびショップカフェブルーシーズの開設や、就労意欲のある障がい者や就労困難者を対象に日中稼動していない飲食店を活用してランチ営業する三浦半島広域就労困難者等就労支援モデル事業に多年にわたって携わってきた関係者らが設立した、特定非営利活動法人(NPO)スローハンドが運営し4月に市内三崎に開所した。
開所に際しては、特に三崎下町は現在空き店舗が増えシャッター通り化している現状がある一方で、同地区は県内でも高齢化率が高い三浦市にあってさらに高い地域特性を示していることから、空き店舗の有効活用を図りつつ高齢者らの集える場所を作るという新たな試みとなっている。
認知症対応型通所介護(デイサービス)事業は、2005年に改正された介護保険法によって新規に創設された介護サービスのひとつ。
同事業所では、利用者に必要な日常生活の援助および機能訓練を行うことにより利用者の日常生活の維持、向上に努め、家族の身体的、精神的介護負担の軽減を図ることを目的としており、日課として送迎・食事・健康チェック・入浴・排泄・機能訓練(日常動作)・生活相談(相談・助言)が行われる。
対象は要支援1から要介護5で認知症状のある人および主治医の診断により認知症であると確認できる人。「本人や家族が認知症の症状が軽度の段階で気づき早期診断と治療を受けることができれば、病気の進行を遅らせたり症状の悪化を防ぐことができ、少しでも長くその人らしい生活を送ることができるとの思いから、比較的症状の軽い要支援の方も対象とさせていただきます」と同事業所では話す。
仮に認知症が重度になっても介護老人保健施設「なのはな苑」(医療法人財団青山会)と提携し、かかりつけ医によるサポートや同苑が運営するデイケアへの移行が迅速に可能な体制もとられているという。
利用料や詳細については、同事業所【電話】046(880)1507へ問合せを。
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