三浦バイオマスセンター 太陽光発電が稼働 災害時は、非常用電源に
民間会社に太陽光パネルの設置場所を貸し出す「屋根貸事業」を始めた三浦地域資源ユーズ(株)。同社が運営する三浦バイオマスセンター(三浦市毘沙門)に設置された太陽光発電が、今月から本格稼働を始めた。太陽光発電で得られた電気は東京電力に売電される他、施設の一部が地域の避難所になっていることから、災害時には発電で得た電気を非常用として使用できるのが特徴。
屋根を貸し出したのは、(株)アドバリュー(東京都中央区)。太陽光パネルは、同センター堆肥棟屋根383平方メートルに250枚を設置。パネルの大きさは、1枚縦0・98m、横1・64m。1枚の発電量は145Whで年間3万6千kWhを予測している。発生した電力は東京電力に売電される。設置されているパネルや機器等の点検、監視業務はアドバリューからユーズに委託されており、委託料として年間23万円が入る。
同施設の管理棟は、災害時に大乗、毘沙門、宮川3地区に住む人たちの避難所として使用できる協定を各地域と交わしている。ユーズは屋根貸事業契約の際、条件の一つとして、災害時には避難所非常用電力として使えるように盛り込んでいた。アドバリューは「避難所として機能を持つ建物は、非常用電力として使えるようにしたいという要望が増えている」と話している。ユーズの吉田茂専務は「再生可能エネルギーの推進を図るとともに、資源を有効利用し循環型社会に役立てていきたい。これからは、環境教育や地域振興にも役立てていきたい」と話している。
ユーズは今月1日から監視業務を開始。週に1回社員が目視による監視を始めている。
*三浦バイオマスセンター/「し尿」「浄化槽汚泥」を処理してきた三浦市衛生センターの老朽化で2006年、三浦市と三浦商工会議所の呼びかけで三浦地域資源ユーズ株式会社が設立。国の交付金を受けて三浦バイオマスセンターが建設された。処理対象物は、し尿や浄化槽汚泥のほか、農作物収穫残渣、水産残渣、下水道汚泥。処理過程で生成したバイオガスを燃やし、お湯や電気を作り施設を動かすエネルギーに利用している。
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