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平塚版 公開:2017年11月16日 エリアトップへ

大空襲の記憶語り継ぐ 南原小で体験者が出張授業

教育

公開:2017年11月16日

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実際に投下された焼夷弾を見せて説明する会員(左)
実際に投下された焼夷弾を見せて説明する会員(左)

 子供たちに平和の尊さを伝える「戦争体験を語る授業」が11日、南原小学校(林正人校長/生徒数270人)で実施され、6年生児童と保護者およそ65人が参加した。講師は元教員の女性で構成される「中地区退職女性教職員の会」(通称、ゆりの会)。

 今回の授業で語り部を務めたのは、宮の前在住の伊藤由紀子さん(82)=写真右。伊藤さんは第一国民学校(現崇善小)の5年在学中に平塚大空襲に遭遇した。その時の体験を文章にまとめ、ゆりの会のメンバーが平塚大空襲の様子を描いた絵をスクリーンに映しながら読み上げた。

 1945年7月16日の夜中、伊藤さんは爆撃機B29の放った照明弾で明るく照らされた空から降り注ぐ無数の焼夷弾を目撃した。瞬く間に燃えさかる家々を背に妹と3人の弟を連れ馬入の土手へと逃げた伊藤さんたちは、極度の疲労から泥のように眠ったという。

 目を覚ますとあたりは真っ赤に焼けただれたおびただしい数の遺体の山。「目も背けたくなるような光景だった」と生々しい記憶を児童たちにひも解いていった。

 平塚大空襲では44万7716本の焼夷弾が平塚の軍需工場を中心に投下され、237人が命を落とした。「1時間40分の爆撃でしたが、被害は甚大なものでした。皆さんにも私たちと同じようにこの悲劇を語り継いでほしい」と伊藤さんは強く呼びかけた。参加した岡野秀真君(12)は「もしその時代に自分が生きていたらと思うととても怖くなった」と振り返り、「戦争の記憶を自分も語り継ぎたい」と話していた。

 ゆりの会では99年から戦争体験を語る授業を実施、平塚をはじめ各地の小中学校から依頼を受け、出張授業を行っている。
 

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