神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

小田原城が55周年 市民の手により復興

文化

公開:2015年5月23日

  • X
  • LINE
  • hatena
完成した小田原城
完成した小田原城

 間もなく7月から耐震工事に入る小田原城は、今年「55歳」を迎える。今から55年前の1960(昭和35)年5月25日、かつて小田原城主だった大久保氏の直系子孫や、アメリカ横浜総領事、市内各官公署など約1300人が参列し完成式が行われた。当時の鈴木十郎市長は「郷土愛の象徴。訪れる人々の心を豊かにするものがあればうれしい。ほぼ全世帯など、想像以上の協力を得た。みなさんに感謝したい」と喜びを表した。

城に刻む強い思い

 小田原藩は度重なる天災と補修により、小田原城修復に財政が耐えられない状態だった。そのため明治維新後の1870(明治3)年、小田原城は民間に払い下げられ取り壊しとなる。

 1923(大正12)年の関東大震災や太平洋戦争などを経て、朽ち果て往時の姿をなくした小田原のシンボルを、もう一度復興させようという動きは終戦後の混乱の中、市民の中から湧き起った。各町内会では、天守閣再興の前段階として天守台を復活させるため、寄付を募る「天守閣石一積運動」が興る。55(昭和30)年に完成した石積工事の費用249万円の約1割にあたる24万円は寄付で集まった。市民の「小田原城再興」に対する想いの強さがうかがえる。

 天守台の再築により復興の機運は高まり、56(昭和31)年、商工会議所が「小田原城天守閣復興促進会」を発足。翌57年には市が動きだし、後に復興基金を設立した。募金額は個人から企業まで合わせて2161万1452円にものぼり、総工費約8000万円のうち、市民らの好意で集まった寄付が4分の1を賄った。

 また59(昭和34)年から並行して行われた「天守閣復興瓦一枚寄付運動」。100円か300円の瓦を購入し、それを天守閣に設置するという運動では240万円が集まった。天守閣に使用された瓦は6万3440枚。約3分の1にあたる2万1366枚に、復興を望んだ市民らの名前と想いが今も刻まれている。

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のローカルニュース最新6

5度の荒行を成満

5度の荒行を成満

法船寺の下津住職

3月23日

新坂下トンネル工事を見学

新坂下トンネル工事を見学

市内の児童らが参加

3月23日

山焼きで景観維持

山焼きで景観維持

仙石原すすき草原

3月23日

ラグビー公式戦無料招待

ラグビー公式戦無料招待

城山競技場で3月31日

3月23日

小田原の声楽家 西由起子さんが企画

星野富弘 花の詩画展 開催記念コンサート 3月27日三の丸ホール

小田原の声楽家 西由起子さんが企画

3月23日

クリニック併設 安心の住まい

クリニック併設 安心の住まい

23日・24日 試食付き見学会

3月23日

あっとほーむデスク

  • 3月23日0:00更新

  • 3月16日0:00更新

  • 3月2日0:00更新

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月23日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook