戻る

緑区 人物風土記

公開日:2016.01.28

十日市場で「K&Wボクシングジム」をオープンした
新井 史朗さん
新宿区在住 42歳

「第二のジョーを生み出す」

 ○…「このジムでの夢は”本物”のプロボクサーを育てることなんです」。20年のトレーナー人生で求めるのは、試合内容だけで人を惹きつける華を持った選手。ジムでは子どもたちに一からスポーツとしての健全な精神をもったボクシングを指導する。「今まで指導をしていた協栄ジムは新宿の繁華街に近く、子どもが通いづらかった。緑区はのどかな土地なので若いボクサーをたくさん指導したいですね」と笑顔を見せる。

 ○…指導の時に心がけているのは「言いたいことは言い合うが、相手の意見にも耳を傾ける」こと。元WBC世界スーパーフライ級チャンピオンの佐藤洋太氏の担当トレーナーについていた時は「僕の方が先輩なのにグイグイ言ってくる佐藤さんと衝突することもあった」と苦笑する。しかし、二人三脚での日々が佐藤選手を見事世界チャンプに導いた。世界戦の舞台では自分の試合のようにドキドキしたという。「”名選手名指導者にあらず”という言葉を意識しています。いい選手のマネをするのではなく、その選手の武器を育てる練習をしていきます」

 ○…高校3年生の時、ボクシングの世界に飛び込んだ。昔から「あしたのジョー」の大ファンで、体重が軽い自分でも技術で戦えるボクシングに興味を持ち、19歳でジムに入門した。二度の新人王戦敗退を機に引退した後は、世界チャンピオンを生み出す側になろうとトレーナーに転向。以前勤めたジムで世話になった人の紹介で緑区にジムを出した。

 ○…自分の積み重ねた力が試され、一瞬の油断も許されないボクシングの世界には「人生のすべてが詰まっているんです」と言葉をかみしめる。今年は、プロ選手はもちろんだが、通っている小中学生に全国制覇をさせることが目標。「新たな環境では、自分のトレーナーとしての実力が試される。選手ともども成長していきたい」と目を一瞬輝かせた。

    ピックアップ

    すべて見る

    意見広告・議会報告

    すべて見る

    緑区 人物風土記の新着記事

    緑区 人物風土記の記事を検索

    コラム

    コラム一覧

    求人特集

    • LINE
    • X
    • Facebook
    • youtube
    • RSS