緑区 人物風土記
公開日：2023.11.02
11月27日、緑ほのぼの荘の教養講座で「85歳ロンドンひとり旅」をテーマに講師を務める
大河内 武久さん
都筑区在住 86歳
ロンドンの風に心洗われ
○…定年退職後、25年間で訪れた国は56カ国。コロナ禍で３年半は海外旅行を控えていたが、今年５月、思い切って「ロンドン一人旅」に出発した。現地で目の当たりにした美しい風景や人々のにぎわい、歴史的な遺産。緑ほのぼの荘で開かれる講座では、自身が撮影した数々の写真のスライドショーを通じ、一人旅の魅力を語る。「一人旅は自由だし、のんびり過ごせる。高齢者だからと言って海外旅行を諦めてしまうのはもったいないと伝えたい」
○…東京に生まれ、終戦の年から横浜で育った。中学時代、英語が堪能な校長が教室に来て、ジェスチャーや演技を巧みに交えながら授業したことがあった。その姿が「格好良くて、英語に興味を持つきっかけになった」。早稲田大学に進学後、英語教授法などを学び、卒業後は市内の都田中学校で英語教師としてのキャリアをスタート。語学の楽しさを伝え続けたほか、もえぎ野中学や仲尾台中学では校長職にも励んだ。
○…旅のほか、趣味は写真撮影。徳島県では阿波踊りの撮影に臨み、その美しさや圧巻の迫力に「時を忘れるほど夢中で撮影した」。また、ハーモニカ演奏や水泳も長年続けている大切な趣味。元気の源は「好奇心を持つこと」、そして「人とのおしゃべりを楽しむこと」と笑顔で語る。
○…９日間にわたるマイペースな英国旅行では、巧みな英語で会話を楽しみながら、オックスフォードの街並みや世界遺産ストーンヘンジ、緑豊かなハイドパークなどを巡った。滞在最終日はチャールズ国王の戴冠式の日に重なり、街を包む祝賀ムードを味わった。帰国後、自身の体調を気遣いながらも「次はオーストラリアのメルボルンに滞在したい」。心はもう旅客機の中だ。
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