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緑区 人物風土記

公開日:2025.06.05

サックスの全国コンクールで金賞受賞の経験を持ち、今月「夏至トワイライトガーデン」で演奏を披露する
木村 隆太郎さん
新治町在住 18歳

目指すは無二の表現者

 ○…全国から強豪が集い、サックス演奏の腕を競う「ジュニア・サクソフォーンコンクール」の高校生部門で金賞に輝いたのは高2の冬。その実力が高く評価され、高3のときには、国内選りすぐりの高校生が一堂に会して演奏を披露する「Zブラス」の一員に選ばれた。6月21日に「にいはる里山交流センター」で開催されるイベントでは、進学した昭和音楽大学の仲間たちとライブ演奏を行う。「小さい頃から親しんできたこの場所で演奏できるのがうれしい。感謝を込めて音楽を届けたい」

 ○…4人兄弟の末っ子。新治町で育ち、小学生時代、高校生の兄が所属する吹奏楽部の演奏を何度も聴きに行っていた。兄の担当はチューバ。ただ自身が特に目を奪われたのは、別の生徒が吹くサックスだった。「金色でキラキラ、おしゃれ、音もカッコ良い」。サックスの魅力を語り出すと止まらない。小5でジャズサックスを習い始めると「最初は楽譜も読めなかった。でも楽しみたくて夢中で練習していた」という。

 ○…幼稚園児の頃から9年にわたり打ち込んできたのはサッカーだった。サックスに転向した現在でもサッカーは好きで、自身のライバルだった選手が日本代表に選ばれ、U―17ワールドカップに出場したニュースなどに「良い刺激をもらっている」と話す。

 ○…十日市場中学校の吹奏楽部員時代の恩師には「人として成長させてもらえました」。昭和音大の1年生になった今でも、胸の中には感謝の念が宿っている。中3のときから抱く「音楽しか進む道は無い」という思い。その決意を胸に「将来、自分にしかできない演奏ができる人になりたい」。今日も愛用のサックスを奏でる。唯一無二の表現者になるために。

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