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港北区 文化

公開日:2011.02.10

港北高 書道部松下恵理子さん
古典への挑戦が結実
2年連続で全国へ

  • 書・松下恵理子さん 懐素『草書千字文』 懐素は、文字を極端に崩して連綿(続け書き)させた草書「狂草」の書法で有名な書家・僧。千字文(せんじもん)とは、日本のいろは歌と同じく、文字を覚えるために使われた漢文の「詩」のこと。『草書千字文』(799年)は、独草体(一字一字が連綿しない草書)で書かれた作品。

 港北高校書道部2年・松下恵理子さんが、昨年末に行われた県高校書道展で高文連会長賞を受賞した。これにより、今年8月に福島県で開かれる全国高校総合文化祭に2年連続で出場することが決まった。



 県内64の高校が参加し、計961人、延べ1226点の作品が寄せられた同展。受賞作品の中から、松下さんを含む上位9人が今夏の全国総合文化祭に出場することになった。



 受賞した作品は、羊毛筆という先の長い筆をうまく使い、唐の書家・懐素(かいそ)(725〜785年)の『草書千字文(そう しょ せん じ もん)』を臨書(手本を見ながら書く方法)した点が評価された。もともと小筆で書かれた懐素の草書千字文を、羊毛の大筆で表現。太・細の変化がよく出る分、扱いが難しく、一番苦労した点となった。



「書に深みを」



 松下さんは昨年度まで臨書ではなく創作書道を練習。昨春に木村則夫教諭が同部顧問になった際、「古典で書に深みをつけてみては」とのアドバイスから、今回の題材を薦められた。「古典は筆づかいが難しいけどおもしろい」と松下さん。大筆で臨書をやった経験がない中での快挙だ。「自分でもまだ納得がいっていない。運がよかった。部員や他校の書道仲間との交流が刺激になりました」。



 3月末に迫った作品提出に向け、勉強の合間に練習を重ねる日々。「表現方法を変えて、また雰囲気の違う作品ができると思う」と意気込んでいる。

 

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