港北高校書道部2年・松下恵理子さんが、昨年末に行われた県高校書道展で高文連会長賞を受賞した。これにより、今年8月に福島県で開かれる全国高校総合文化祭に2年連続で出場することが決まった。
県内64の高校が参加し、計961人、延べ1226点の作品が寄せられた同展。受賞作品の中から、松下さんを含む上位9人が今夏の全国総合文化祭に出場することになった。
受賞した作品は、羊毛筆という先の長い筆をうまく使い、唐の書家・懐素(かいそ)(725〜785年)の『草書千字文(そう しょ せん じ もん)』を臨書(手本を見ながら書く方法)した点が評価された。もともと小筆で書かれた懐素の草書千字文を、羊毛の大筆で表現。太・細の変化がよく出る分、扱いが難しく、一番苦労した点となった。
「書に深みを」
松下さんは昨年度まで臨書ではなく創作書道を練習。昨春に木村則夫教諭が同部顧問になった際、「古典で書に深みをつけてみては」とのアドバイスから、今回の題材を薦められた。「古典は筆づかいが難しいけどおもしろい」と松下さん。大筆で臨書をやった経験がない中での快挙だ。「自分でもまだ納得がいっていない。運がよかった。部員や他校の書道仲間との交流が刺激になりました」。
3月末に迫った作品提出に向け、勉強の合間に練習を重ねる日々。「表現方法を変えて、また雰囲気の違う作品ができると思う」と意気込んでいる。
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