市のハザードマップに新たな情報を盛り込んだボーイスカウト横浜第69団委員長を務める 遠藤 直樹さん 日吉本町在住 53歳
子どもの目線で指導を
○…横浜市の土砂災害ハザードマップをもとに、新たな地域の危険箇所などの情報を盛り込んだマップを作成した。指導する小学生から中学生のスカウトたちが汗を流して形にしたものだ。「子どもたちは生活圏内で活用される大事な情報だと理解してしっかり取り組んでくれました。その後、マップを読んだ人に褒められたことが彼らの誇りになった」と嬉しそうに語る。
○…驚きと感動の連続がボーイスカウトの魅力という。小学3年生のとき、亡父の勧めで入団したが、「行うことによって学ぶ」「少年が少年を導く」といった理念や活動に深く共感し、熱中していくことに。高校時代に感じた「ボーイスカウトを通して、より自身を飛躍させたい」という考えを次世代に伝えたいと願い、指導者の道を志した。32年間の隊長歴や座学、野営といった訓練を経て、現在は「上級隊長訓練修了指導者」の資格を取得している。信条は子どもと同じ目線に立つこと。「上位下達ではなく、その子どもが何をしたいのか、『聴く』ことを大切にしています」と熱く語る。
○…日吉本町で生まれ育った。小学生の頃は比較的静かな子どもだったが、中学、高校にかけて「明るく目立ちたがり屋な性格が発揮されてきました」と笑う。学生時代は剣道、スキー、応援団にも取り組んだ。大学在学中から工業デザイナーとして活躍し、現在にいたる。「父もデザイナーで、ボーイスカウトを含め影響を受けた。乗り越えていくことを1つのエネルギーにしてきた部分がある」と自らを振り返る。
○…「今回のハザードマップはあくまで活動の一つ。今後も子どもたちが思いついたことをやっていきたい」。これからも、ボーイスカウトの特性である、災害などの非常時に対応できる”工夫”や”知恵”を指導していく。「子どもたちが将来、国際社会でも活躍できる大人になれるようにしていきたいですね」と意欲を見せた。
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