戻る

港北区 文化

公開日:2022.04.28

初の母子スカーフ親善大使
シルクが紡いだ強い絆
7代目・今泉マユ子さん、10代目・里佳子さん

  • お気に入りのスカーフを巻く里佳子さん(左)とマユ子さん

 横浜生まれのシルク製品ブランド「横浜スカーフ」の魅力を伝える「横浜スカーフ親善大使」の10代目メンバーに、富士塚在住の今泉里佳子さん(24)が選ばれた。年齢や職業、経歴等が異なる6人が様々な立場から1年間、各種イベントで横浜スカーフをPRする。

 里佳子さんの母・マユ子さん(52)は、7代目大使。親子で大使に就任するのは、10年の歴史で初の出来事だ。

 実は、7代目への応募のきっかけは里佳子さん。募集の知らせを見て「お母さんも一緒に受けようよ」と誘って審査に臨むと、マユ子さんだけが合格という結果に。「通知の封筒が母の方が分厚くて」と苦笑しながら振り返る。

 母や先輩大使の活動を見て、憧れの思いをより強めて臨んだ今回。審査会では、医学部の学生として「三角巾や抗がん剤治療時に気分を明るくできる」など、医療現場でのスカーフの活用をアピールした。緊張でうまくいかず、帰宅後は涙を流したというが、結果は見事に合格。「4年越しの挑戦だったから、家族みんなで大喜び」とマユ子さんは話す。

 「同じ1枚でも、結び方や見せ方で、色んな表情がある」というスカーフ。首元だけでなく、服に合わせて髪やカバンに結んだりと「性別や年齢に関係なく楽しめる」とその魅力を語る里佳子さん。肌触りがよく日よけや保温効果もあるなど、実用的な効果も期待できるという。「1枚あるだけで大活躍してくれる。そんな素敵な地元の名産品があることを、もっと横浜の人々に知ってもらいたい」

 現在は医学部の6年生として勉学に励む里佳子さん。医師として被災地支援に赴くなど、「困っている人を助ける姿がかっこいい」という祖父の背中を追って医学の道を志した。目指すのは産婦人科医。女性アスリートは、厳しいトレーニングで無月経などの健康被害が問題視されている。実際に寮生活で、体に不調を抱えながら体重制限に励む運動部の学生の姿を目の当たりにし、「女性が明るく元気に活躍できるよう力になりたい」と決意を強くした。

 プライベートでは、友人とはまっているのがボードゲーム。犯人や探偵役に扮し、役ごとに課せられたミッションをこなす「マーダーミステーリー」がお気に入りだ。10代のころは、歴史やアニメが好きな「完全なオタクだった」というが、海外でスカイダイビングに挑戦するなどアクティブな面も合わせもつ。

夢は二人で

 先代からタスキを受け取る4月29日の任命式では、贈呈役をマユ子さんが務める予定。先立って行われた就任時の写真撮影には「母が一番好き」というバラ結びでスカーフを着用して臨むなど、スカーフ大使を通じて親子の絆がより深まった。

 マユ子さんは管理栄養士としても活動しており、「将来は、私が医師で、母が食事面をサポートする医院を開きたい。そこでスカーフの魅力も発信できたら嬉しい」と瞳を輝かせた。

29日からイベント

 横浜スカーフのPRとして4月29日〜5月5日、中区の像の鼻テラスやシルクセンターで様々なイベントが開催される。「10代目親善大使のスカーフアレンジメントショー」や「染色体験(オリジナルスカーフ作り)」など、見て触れて楽しい催しが盛りだくさん。詳細は、横浜繊維振興会【携帯電話】080・1273・7804。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

港北区 ローカルニュースの新着記事

港北区 ローカルニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS