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公開日:2025.07.22

心不全の予防から治療まで
横浜労災病院 循環器内科部長 青木元

 横浜労災病院循環器内科では主に心臓血管のトラブルによる各疾患に対し治療を行っております。代表的な疾患は、【1】心不全、【2】虚血性心疾患、【3】不整脈、【4】閉塞性動脈硬化症などです。特に最近世界的に増加傾向にある心不全に関してお話しします。

 日本の死因別に見た死亡率では、心疾患は悪性新生物(悪性腫瘍)に次ぐ第2位であり、年次推移をみても増加傾向にあります。特に人口の高齢化に伴い心不全の占める割合は著明に増加しており、心不全パンデミックとも言われております。

 心不全の発症には生活習慣病と呼ばれる高血圧、糖尿病、高コレステロール血症などが大きく関与しており、早期からの介入が必要と言われております。心不全を発症すると身体機能は低下、慢性化すると増悪と改善を繰り返し徐々に重症化していきます。

 心不全の症状は息切れ、浮腫(むくみ)などがあり短期間で体重も増加します。このような症状を自覚した際には医療機関の受診が必要となり、入院の上で急性期治療を行います。急性期治療後は再増悪を防ぐための治療が重要となります。

 近年、新規薬剤の開発により心不全の再発予防、再入院抑制に関しては著しく改善しております。当院ではガイドラインに基づいた予後改善のための薬物療法を徹底しております。再発予防の観点から服薬の徹底、体重や血圧の自己管理、減塩食などの食事制限、生活環境の整備などが重要です。また、心臓リハビリテーションの有効性に関しても数多くの報告があります。それらを踏まえ当院では医師、心不全認定看護師、外来看護師、理学療法士、薬剤師、管理栄養士などの多職種で心不全管理を行っています。

 心不全には原因となる疾患があり、それらに対する治療も必要です。当院では冠動脈に対するカテーテル治療、不整脈に対するカテーテルアブレーション治療、徐脈性不整脈などに対するペースメーカー治療も積極的に施行しております。心不全の予防は早期から生活習慣病への治療介入が必要です。また、心不全を発症しても再発予防が重要です。気になる症状があるようでしたらかかりつけの先生を経由してでも構いませんのでご相談ください。

■横浜労災病院【電話】045・474・8111(代表)

横浜労災病院

横浜市港北区小机町3211

TEL:045-474-8111

https://www.yokohamah.johas.go.jp/

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