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港北区 文化

公開日:2025.11.06

「旅より世界を知った」
港北国際交流ラウンジ 永井正枝さん

  • 外国籍学習者に日本語を教える永井さん

 港北国際交流ラウンジの日本語教室で、開設当初の2000年からボランティアを続ける永井正枝さん(67)。鶴見区在住でありながら、一枚のチラシをきっかけに飛び込んだ。情熱の源は、第一子の妊娠時から中断していた日本語教育への思い。「どこかで再開したいとずっと思っていて」と当時を振り返る。

 永井さんが教えるのは、ただの「言葉」ではない。120人以上のボランティアが支えるこの教室は、生活の壁、文化の壁を超えるための「架け橋」そのものだろう。

涙の失敗から

 25年継続できた理由。それは、初期の失敗から学んだ教訓にある。「ある日、学習者の一人に教科書通りに『お母さんは何をしているの?』って聞いてしまって。でもその方はお母様を最近亡くされていて――」。学習者は泣き出してしまった。この経験が、指導の原点になった。「なんてことを聞いちゃったんだと。相手が今、どのような状況や背景を持っているのか、寄り添うことができてなかった」

 ウクライナからの学習者が戦争の知らせに打ちひしがれる姿を見ても、言葉以上に背景を理解し、見守ることを選んだ。「資格が欲しい人、日本語でおしゃべりしたい人、人とのつながりを探している人。ここに来る理由は、本当にそれぞれだから」

広がる世界

 重視するのは、”日本での暮らしが豊かになる”生きた日本語。知識だけでなく、ラウンジ全体で企画する文化体験や防災訓練などのイベントを通し、実践的な会話力を養える機会も。教え子からは、医療通訳や区内での起業家も誕生し「活躍を聞くと、本当に世界が広がる」とにっこり。

 活動を通して「各国の『生き方』に触れ、旅行をするよりも世界を知れた」と語る永井さん。ボランティアをしながらも、「人が好きで、じっとしていられない」という自身の性格を最大限に活かし、今日も国際交流の最前線に立つ。

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