今年で50周年を迎えた『笑点』で30年以上出演する 山田 たかおさん 南山田町在住 59歳
「幸せ」を力に運ぶもの
○…日曜の長寿番組『笑点』は今年で50周年。赤い袴をトレードマークに座布団を運び続けて30年以上になる。「落語家の皆さんと笑い合って、もう30年。今じゃみんなおじさんになっちゃって」と笑う。『ちびっこのどじまん』で芸能界デビューを果たしたのが10歳の時。「来年でもう60歳。還暦前にいつも赤い服は着ているのにね」。冗談を交えながら回顧する。
○…今や『笑点』の顔だが、かつてはアイドルグループ「ずうとるび」で活躍し、俳優業ではハリウッド映画に出演したことも。プロボクサーのライセンスも持つなど、マルチな活動で常にお茶の間をにぎわせてきた。「そんな自分だからこそ」と尽力しているのが社会貢献活動だ。全国の福祉施設を訪れ、利用者を元気づける「(公社)虹の会」の理事を務めるほか、今年7月には「(一社)日本エチオピア協会」の特別顧問にも就任。活動の幅は国境を越えて広がり続けている。「幸せをあげると、それ以上の幸せが自分に返ってくるんだよ」。テレビと変わらないいつもの笑顔を見せる。
○…昨年、東日本大震災の復興支援で岩手県の高齢者施設をまわった。その中で印象的な出来事がある。サプライズゲストとして登場すると会場は大盛り上がり。しかし何人かは涙を流して手を離さなかった。「笑顔を届けにきたのに『こんなにうれしいことはない』って泣きやまなくて。僕の存在が幸せをあげられたのかな」と感慨深げに振り返る。自分に返ってきたそんな「幸せ」が原動力となり、自身を突き動かしている。
○…南”山田”町に住んだのは偶然だったという。1枚4kgもある座布団を運ぶため、区内のジムで常に体を鍛えるほか、お気に入りスポットの山田神社で、早朝、お参りするのが日課になっている。「ここは自然もいっぱいだし、空気と水がきれい」と魅力を話す。これからも都筑区に根を張り、「笑顔と幸せ」を世界に運んでいく。
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