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公開日:2026.05.14
市内在住柿島さん 囲碁アプリ開発に協力 視覚障害者用機能に助言
市内在住で視覚障害者用の囲碁「アイゴ」を広める活動を行っている柿島光晴さんがイギリスのエンジニアと共同開発した囲碁アプリ「Goban3D」が先月公開された。柿島さんは碁石の位置を読み上げる機能について助言を行ったという。
アプリはiPhone、iPad、Mac用でイギリスのエンジニアが開発。AI対戦やオンラインでの対人対戦ができる。視覚障害者でも利用できるよう、色味調整や碁石の位置を読み上げる機能が搭載されており、この開発に柿島さんが携わった。
柿島さんは日本視覚障害者囲碁協会の代表理事で目が見えなくても触れることで石の位置を把握し囲碁が楽しめるアイゴの普及活動に取り組んでいる。自身も全盲であることから、アプリ開発に際し、視覚障害者が囲碁を打つ時に考えていることなどを伝え、アプリが読み上げるべき情報の選択に生かされた。
アプリの公式サイトによるとApple製品用の囲碁アプリで障害者の利用しやすさを全面的に打ち出しているものは他にないという。
過去には「アイゴ」復活
柿島さんが全盲になったのは20代半ば。網膜の病気を発症したことが原因だった。囲碁に出会ったのは目が見えなくなってからだ。囲碁をテーマとしたテレビアニメで画面を見ることはできなかったが音声に興味を引かれた。通っていた盲学校にあった視覚障害者用の碁盤で始め、やがて碁会所に通うほどにはまる。大会にも出場し実力をつけていった。
ただ、当時の視覚障害者用の碁盤は線がなく穴に碁石をはめ込むタイプの物が主流だった。柿島さんによると「目が見える人だと碁盤のように見えず打ちにくい」という。障害者同士の対局はできても、健常者との対局には向いていなかった。
立体的な線の上に碁石を固定するアイゴと出会ったのは2006年に行われた視覚障害者囲碁大会。視覚的にも通常の碁盤に近いことに感銘を受けた。視覚障害のある囲碁仲間にも話したところ「ほしい」という人が多くいたという。しかし当時は生産が終了しており新たに入手する術がなかった。そこで復活させる方法を模索。7年をかけ生産を請け負ってくれる会社を探し2013年、「復活」にたどり着いた。2014年に協会を立ち上げ普及活動を続けている。
「いずれ世界大会を」
協会として全国67校の盲学校のうち59校にアイゴを寄贈。台湾や韓国の盲学校にもアイゴを教えに行ったことがあるという。欧米からの注文もあり、視覚障害者用の碁盤としてはシェア1位になるほどアイゴは世界中に広まっている。
柿島さんは視覚障害者の心理的側面についても語る。「視覚障害者はできることが限られ、他人に何かをしてもらうことに対して申し訳なさを感じやすい。しかし、対局中は視覚障害者も健常者も平等。自己肯定感の向上につながる」という。健常者とも対局しやすいアイゴならではの効果だ。視覚障害のある人が健常者も参加する大会で優勝するケースも出てきている。
そして、今回のアプリ開発で視覚障害者もオンラインでの対局がしやくすなった。「いずれはオンライン世界大会を開催したい」と柿島さん。「世界の視覚障害者に囲碁を届けていきたい」と話している。
アプリの基本機能は無料で利用できる。
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