タウンニュース記者は日々、各地域の様々な場所を回っている。
外出中、時には少し変わったモノ・アートに出会うことも──
各地区の記者が各々の視点で調査した「地元の気になるモノ・アート」を4週にわたって紹介する。第二弾は、青葉区から届いたアート、恩田駅そばの民家に建つ時計台について。
住人の鈴木征子さん(83)によると、これは2000年に恩田駅が開業したのをきっかけに、夫の故・光明さんが庭に手作りしたもの。駅ができ、家の前を通行人が腕時計を見ながら走っていく様子を見た光明さんが「みんなに見てもらえたら」と北海道の時計台を真似て制作したという。
ものづくりが趣味だった光明さんは生前、絵画に額縁、家具、石の灯籠や木彫りの置物、孫の木製おもちゃまでさまざまなものを手作りしていた。「何でも作ってくれましたね」と征子さんは振り返る。
時計台は木製で20年間屋外にあるため、老朽化で傷み、太陽光で動く2つの時計のうち1つは故障中だが、今も正しい時間を示すよう息子が修理していると話す。過去には「倒れたら危ないから」と撤去も考えたが、「寂しいから壊さないで」との声もあり現状を維持。通行人からは「急いでいるとき助かる」「子どもと外にいる際、帰る時間が分かっていい」などの声も。
1月で光明さんが亡くなって5年。今も近隣住民の頼れる時計台として時を刻み続けている。
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