”ロシアに対する抗議決議”全会一致で可決 神奈川県議会議員 しきだ博昭
去る3月7日、県議会は、「ロシアによるウクライナへの侵略に断固抗議する決議」を全会一致で可決しました。
改めて、皆様とこの問題についての認識を共有させていただきたく、私が行った提案説明を、以下、ご報告いたします。
《提案説明(抜粋)》
ただいま「ロシアによるウクライナへの侵略に断固抗議する決議(案)」が上程されました。
戦禍により愛する人を失い悲嘆に暮れている人々、戦乱の恐怖に怯え逃げ惑う子どもたち、自らの国を守るために勇敢に立ち向かっている人たち、故郷を追われ困難な生活を余儀なくされている人々、異国の地で祖国の行く末を案じている人々をはじめ、すべてのウクライナ国民の心に寄り添いつつ、私は、提出者である議会運営員会の委員15名を代表し、提案理由の説明をさせていただきます。
『他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない。他人の幸福の中にこそ、自分の幸福もあるのだ。』ロシアの偉大な文豪トルストイの、この言葉にロシアの指導者は謙虚に耳を傾け、自らの愚かさと蛮行を悔い改めるべき、との強い思いを抱きながら、私は、今、この場に立っています。
去る2月24日に始まったロシア軍による攻撃は、ウクライナ各地で激しさを増し、女性や子どもを含む無辜の市民の犠牲も日を追うごとに増え続け、美しい街並みが破壊され、平穏な日常が奪われています。
今回の武力によるロシアの攻撃は、ウクライナへの重大な主権侵害であるとともに、自由、人権、民主主義、法の支配といった人類の普遍的価値を尊重し、平和を希求する我々に対する挑戦であり、明らかに国連憲章に違反する暴挙であることから、断固抗議するとの強い思いで、決議案として提出するものです。
それでは、この決議(案)の概要の概要について御説明申し上げます。▽ロシアによるウクライナへの侵略により、女性や子どもを含む、一般市民に多数の死傷者が出ています。▽加えて、プーチン大統領が核兵器使用を示唆したことは、唯一の被爆国として断じて許すことはできません。▽また、本県とウクライナ・オデッサ州は、1986年の友好交流の発展に関する共同声明の調印以降、友好関係を継続しており、ウクライナの人々が今この瞬間も生命の危機にさらされていることを案じてやみません。▽神奈川県議会は、武力を背景とした一方的な現状変更に強く抗議し、ロシア軍の即時かつ無条件での完全撤退を求め、早期の平和的解決が図られることを希求するものです。
以上が決議(案)の概要でございます。
このたび、県は、委員会等における議会からの提案を受け、県庁本庁舎をウクライナ国旗のカラーである青と黄色でライトアップし、ウクライナへの連帯の意思を示しています。
今般のロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがし、我が国の平和と秩序、安全をも脅かす、極めて深刻な事態であります。
我々議員も、心ある県民の皆様とともに、この国際的危機に立ち向かっていかねばなりません。
私たちは、ウクライナの人々が、このたびの正当性なき侵略という理不尽さと苦難に打ち勝ち、再び、穏やかな日常を取り戻すために、物心両面にわたる支援を決して惜しんではなりません。
先ほど触れましたウクライナ国旗の青は空を表し、黄色は小麦畑を表していると言われています。
一刻も早く、子どもたちが見上げるウクライナの空には、飛び交う銃弾や砲撃ではなく、澄みわたる青空が広がり、人々が見渡すウクライナの大地には、行き交う戦車や軍事車両ではなく、黄金色に輝く美しい小麦畑が広がり、人々に安らぎと潤い、そして、豊かな恵みをもたらすことを願ってやみません。
議員各位におかれましては、何とぞ決議案の趣旨を御理解いただき、御賛同賜りますよう、心からお願い申し上げ、「ロシアによるウクライナへの侵略に断固抗議する決議(案)」の提案説明といたします。
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