3月7日から、公共交通機関の空白地帯だった興和台地区(川島町)で、市営バスの運行が始まった。地元住民からの要望により実現した今回の開通は、地域の新たな交通手段として期待されている。
開通した路線は、すでに運行している福寿荘(白根)と相鉄線西谷駅、望洋台地区(保土ケ谷区)を結ぶ218系統が延び、西谷駅と興和台地区を結ぶもの。
興和台地区は丘陵地にある住宅地。横浜市の建築協定により、建築物の高さや種類、面積などさまざまな基準が設けられている。約40年前に分譲が始まり、当時から住んでいる住民の高齢化が進んでいることなどから、「徒歩で坂を上がるのが大変」など、バスの運行を要望する声が上がっていた。
また2004年に運行を開始した218系統は利用客が少なく、採算的に厳しい状況だったという。利用客増加による収支改善を図る目的もあり、今回の路線開通が実現した。
新路線開通に向け、同地区の興和台自治会(北岡健之会長)が中心となり住民へ署名活動を実施。近隣町内会にも協力を要請し、07年から市交通局と協議がスタートした。話し合いを重ね、昨年5月から周辺学校への周知など具体的な調整に入った。
北岡会長は、コース沿線の住民を一軒ずつ訪問し、バス運行への理解と協力を呼びかけたという。
路線は交互運行
バスは1日45便(土、休日は44便)が走る「望洋台地区〜西谷駅〜福寿荘」線のうち、20便(土、休日は21便)が興和台方向に運行されている。運賃は大人210円均一、小児110円均一、敬老パスの使用も可能だ。
地域からは「バスが開通して便利になった」という声が上がっている。北岡会長は「実際にバスが通ってみて、もっと改善できることがあるのではと思った。今後は地域の人たちにとって、より使いやすい形にしていきたい」と話している。 旭区役所は、「路線開通は地域の方々が熱心に動き、市と一緒に同じ方向に向かって調整を進めた結果。日常生活のさまざまな用途に、新たな交通手段として利用していただければ」と話している。
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