横浜市は日独交流150周年を記念し、独フランクフルト市と経済・環境・文化芸術分野でパートナー都市として提携した。欧州都市との提携は初めて。市は今後3年間で企業誘致などを行い、「ハマの活性化」につなげる狙いだ。
「パートナー都市提携」は、友好親善を目的とする姉妹友好都市と異なり、両市の課題解決や活性化を目的とする。フランクフルト市は欧州最大級の空港やEUの金融を担う欧州中央銀行を持つ、経済産業の中心地。横浜市は、同市の交通の利便性や経済環境の良さから、1997年に同市に事務所を設立して以来、都市提携を目指してきた。
調印を受け経済分野では、11月5日からフランクフルト市で行われる日本紹介イベント「ジャパンウィーク」期間中に、横浜市は企業誘致セミナーを開催。市内唯一のフランクフルト市の企業「コンチネンタル社」と協力し、林文子市長自ら横浜での企業設立の魅力をPRする予定だ。
1月に直行便も
来年1月には、羽田空港にフランクフルト直行便が運行する。市によると、アジア諸国に比べドイツからの来浜数は極端に少ないことから、「羽田空港から横浜は電車で約30分と(成田空港に比べ)近くなるので、企業誘致も積極的に行いたい」と意気込む。
環境面では「地球温暖化対策」に取り組む横浜市と「高エネルギー効率の建築技術」を持つフランクフルト市の情報を交換。互いの技術を生かした環境都市を目指す。フランクフルト市に01年に進出し、日本向け輸出事業を展開する「ナイス(株)」(鶴見区)は「フランクフルトは環境に優しい住まいづくりの技術が高く勉強になる」と話す。
文化交流については、両市でアーティストの交換留学を行い、展覧会を開催。街づくりや企業の広告、商品開発にも生かす。
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