旭図書館 「雨で本ぬらさないで」 梅雨時の扱いに注意喚起
旭図書館(川俣浩一館長・白根)では、水濡れや落書きなどで、廃棄せざるをえない本が後を絶たない。特に梅雨の季節は雨による水ぬれ被害が多いという。図書館では、雨の日の貸し出し時に、水ぬれ対策としてビニール袋を渡すなどして注意を呼びかけている。
一日平均約800人もの人々が利用する旭図書館。所蔵する図書の数は12万冊を超える。図書館によると、2014年度に除籍された本の数は約5600冊。このうち、利用者の不注意やマナー違反、経年劣化によって破損し、廃棄された本は約1300冊だった。職員の話では、昨年度も同程度の図書が破損を原因に除籍されたという。
梅雨は水ぬれ被害増
「破損本の中でも特に多いのが水ぬれや飲料などのシミによる被害です」。水にぬれてページにしわがよった本を手に取りながら、図書館職員の篠崎順一さんは語る。梅雨の時期は、一年の中でも水ぬれの被害が起こりやすい。「水にぬれてしまうとページがめくりにくくなってしまいます」。被害図書の中には、今年加わったばかりの新刊図書も含まれているという。図書館では昨年から、雨の日に本を貸し出す際は、雨除けのビニール袋を渡すなどして、対策をしている。
悪質な落書きも
ほかにも、落書きや、ページを切り取るなどの被害が報告されている。篠崎さんは「最近は、自分の読んだ本にマーキングを行うなど、悪質な落書きが増えています」と話す。破損した本の中で引き続き利用可能なものについては、職員やボランティアらの手によって修復作業が行われている。「本は市民の共有財産であるだけでなく、書いた人の思いが詰まっているもの。敬意を払って使ってほしい」
川俣館長は「図書館の本は自分だけが使うものではないという気配りをしてほしい」と呼びかけた上で、「横浜の市立図書館は全体で約420万冊もの図書がある。携帯電話だけでなく、ぜひ今後も、本を使って調べものをするなどして図書館を活用してほしい」と話した。
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