旭区版 掲載号:2017年3月9日号 エリアトップへ

人気児童書『イケカジなぼくら』の著者の 川崎 美羽さん 今宿南町在住 35歳

掲載号:2017年3月9日号

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「書くこと」続け、今の自分に

 ○…『ヴァンパイア大使アンジュ』や『イケカジなぼくら』シリーズなど、数多くの児童書を世に送り出す。著作は、学校の図書室でも人気を博し、小学生から中学生まで、多くの子どもたちの心をつかんでいる。先日、白根小学校に招かれ、自身の作品のファンである生徒らと交流した。「読者の存在は、本を書いていく源。読者の生の声を聞けてうれしかった」と喜びの表情を浮かべる。

 ○…デビューしてから、累計で30冊もの児童書を書いてきた。現在執筆中の『イケカジ』シリーズは、中学生の女の子が友人たちと「イケてる家事」に奮闘する話。物語を書いている時は、どっぷり世界に入り込む。「登場人物が勝手に動いていくんです。私はそれを追いかけて書いている感覚」。頭の中でイキイキと活動するキャラクターたちの存在が、ページをめくるたび、読み手がワクワクする展開を作り出す。

 ○…「書いていないと自分でいられなくなる」。著作の数々は「子ども」のような存在だ。「命を削って書いている」。そんな言葉も大げさではない。子どもの頃はいじめに苦しめられた。「どのタイトルにもいじめのシーンを入れています」。作品を通して、辛い記憶と向き合い、感じ取ったことも読者へ届ける。24歳で結婚するも、当時の夫から暴力を振るわれ離婚。怒鳴り声におびえる日々の中「作品を書くことが支え」だった。嬉しい時も、悲しい時も原稿を書き続け、今の自分がここにいる。

 ○…それは「運命」だったのだろう。高校中退後、市内の建築事務所で働いていた16歳の時。アシスタントを探していた脚本家の男性と、市内の書店で出会い、物書きの道に踏み出した。初めて自分の本が発売された時は「本当に売っているのか本屋に行って確かめた」。棚に並ぶわが子を見つけた時の感動は、30冊目を出版した今も変わらない。「作家になれて良かった」。心から思える瞬間だ。

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