白根小学校(神倉美智子校長/児童数684人)が今年、創立140周年を迎えた。新型コロナウイルスの影響を受けて記念行事は思うように進められなかったが、児童や教諭、地域が協力して歴史をつないでいる。
◇ ◇
同校は明治13年(1880年)7月、地域住民の自宅の一部を借りて開かれた「白根学校」として創立。当時は校長が一人で10人に満たない児童を指導したと伝えられている。翌年には村民の協力で藁葺屋根の校舎が造られて村立白根小学校に。横浜市編入以降は都岡小の分校を経て、1956年に横浜市立白根小学校として開校した。
開校翌年には校章を制定。白根神社に由来し、同校ホームページには「学校の近くに『白根のお不動さん』と親しまれる名所(白根神社)があります。この不動尊の破邪剣に校名の『白』を配したもので、正義・破邪・潔白を表したもの」と記載されている。その後、新たな校舎やプール、校歌などが次々と完成。規模の拡大にあわせて同校から大池小(現・四季の森小)や不動丸小、上白根小が独立していった。神倉校長は「白根地域の人たちの教育に対する思いがずっとつながっているのがこの学校」と思いを語る。
コロナ禍で式典断念
教諭らを中心に昨年から記念行事の準備が進められてきたが、新型コロナの影響で3月から休校に。学校再開後も感染拡大防止のため、行事は縮小や中止が相次いだ。
10月には航空写真を撮影したが、12月5日に予定していた式典は第3波の影響で断念。140周年記念事業実行委員会の稲垣紀一委員長は「先生方は本当によくやってくれた。できないことも多かったが、長い人生の中で強い思い出の一年に、困難に立ち向かう教訓にしてほしい」と話す。
2代目を植樹
同校のシンボルの一つが校舎前に植えられたユリノキだ。児童がこの木にちなんだ同校のマスコット「ゆりっぴー」を考案するなど長年愛されてきたが、内部が腐朽して11月にやむを得ず伐採。そこで新たなユリノキの植樹が検討され、12月2日に実現した。
植樹の会では代表児童が新たな木の根元へ順番に土をかけていった=下写真。6年1組の相川大空(そら)君は「今までのユリノキのように大きく育てば。下級生には大切にしていってほしい」。新たなユリノキと共に、今後も歴史を刻んでいく。
|
<PR>
旭区・瀬谷区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|