中学生硬式野球・横浜旭ヤングベースボールクラブ(広田金一理事長)が6月13日まで行われた第29回ヤングリーグ選手権大会西関東支部予選で準優勝を果たし、9年ぶりに全国への切符を手にした。7月24日(土)から兵庫県で開かれる全国大会で熱戦を繰り広げる。
横浜旭ヤングベースボールクラブは希望が丘で産声をあげ、今年創立53年になる名門クラブ。旧在日米海軍深谷通信所内=泉区=に専用球場を持ち、現在は近隣地域の中学生20人が所属。「文武両道」を掲げ、土日祝日に練習を重ねている。全国大会へは過去9回駒を進めているが、近年は支部予選の序盤で敗退。厳しい結果が続いたことから改革を決意し、今年1月に新監督を迎えた。
「まず挨拶などの礼儀、野球人としての基本ができていなかった」と、倉光亨新監督は技術よりもマナーを厳しく指導。方針の違いなどを理由に半数近くの指導者や選手が退団する事態にもなったが、残った選手たちは強くなりたい思いを胸に一丸となった。「表情や目つきが変わり、向上心を感じた」と倉光監督。技術不足は1回の練習時間を2時間延ばすことでカバーし、大会の予選を迎えた。
気力で負けず
初戦は10対0の大勝、2回戦はタイブレークの末勝ち上がり、勝てば西関東代表となる準決勝。相手は全国大会常連のオセアン横浜ヤングだった。「体格や技術では勝てない。気持ちで負けないように」。試合前日のミーティングで監督はそう話したという。
先制後すぐに追いつかれたものの、再び突き放し、2点差で迎えた最終回。ボークを取られ2アウト2、3塁。一打逆転サヨナラとなる最大のピンチを迎えた。メンバーの動揺を感じる中、「焦りそうだったけど落ち着いて1球1球声をかけた」と主将の川名真弘捕手(3年)。見事最後の打者を打ち取った。
「ゲームセットの前に涙が出そうになった」と本間義昭副理事長。松本大誠外野手(2年)は「まさか行けると思わず、驚きと嬉しさがあった」。真鍋遥斗遊撃手(3年)は「出られなかったチームの分まで頑張りたい」と話し、「全国優勝」を目標に掲げた。
結果がついて自信に
同日に行われたヤング相模原との決勝戦は”気の緩み”から3対5で敗戦したものの、倉光監督は「フライも取れなかったチームが練習を重ね、積極的に球を追って試合でファインプレーにもつながった。結果がついて自信になったと思う。全国では挑戦者なのでレベルがわからないが、目の前のチームと精一杯戦いたい」と話した。
全国180チームの頂点を目指し、横浜旭の初戦は24日、東海代表の鈴鹿ヤングと対戦する。
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