巣立ちを迎えたフクロウの幼鳥（同団体提供）
旭区市沢町と保土ケ谷区仏向町にまたがる緑地「カーリットの森」でこのほど、設置された巣箱からフクロウの幼鳥が巣立った。
この森は、火薬製造工場・日本カーリット社の跡地と、その周辺緑地を合わせた約60ヘクタール（東京ドーム13個分）の土地。同社の移転に伴い跡地開発計画が持ち上がった際、地域住民らが緑地保全を目指し立ち上がり、市民団体「カーリットの森を守る市民の会」（中村雅雄代表）を１９９７年に結成した。
同会では10年前から森に生息するフクロウの保護として、巣箱の設置と観察を続けてきた。これまでにも巣箱を利用するつがいや産卵までを確認。今年６月には、１カ月前に羽化したフクロウが巣箱から巣立つ様子が初めて見られたという。
中村代表は「苦労の結果が出て感動した。留鳥のフクロウは森など自然がないと生きられない。今後も会ではフクロウの保護と森を守る活動を行っていく」と話した。
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