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公開日:2023.10.12
全国障害者スポーツ大会
旭区から2選手出場
水泳・松下さん、ボッチャ・稲葉さん
10月28日(土)から30日(月)まで鹿児島県で開催される全国障害者スポーツ大会。横浜市の代表選手として、旭区から松下遼飛(はると)さん(16)が水泳で、稲葉直人さん(63)がボッチャで出場する。14日(土)には障害者スポーツ文化センター横浜ラポール=港北区=で結団式が開かれる。
上白根在住の松下さんは、市立二つ橋高等特別支援学校1年生の16歳。松下さんは市内最年少で初出場した昨年に続き、2年連続の全国大会出場となる。
予選のハマピックでは、25mバタフライ、50m平泳ぎの2種目で昨年自らが記録した市内記録をさらに更新して優勝した。全国大会では昨年取り逃がした金メダル(バタフライ・銀、平泳ぎ・銅)を目指す。
水の恐怖、克服
幼少の頃、「トイレで流れる水をずっと眺めているのが好き」だったという松下さんは、3歳の時に軽度の知的障害(自閉症スペクトラム)と診断された。身体を動かすのが好きで、「サッカーがしたい」という松下さんに、クリニックの医師が勧めたのが個人競技の水泳だった。「眺めるのは好きでも浴びるのは怖かった」水だが、近所のスイミングスクールではコーチが恐怖心を取り除くため、水に慣れる事から教えてくれた。他の子が1カ月で進級するクラスを1年かけて進級。それでもこれが自信となり、少しずつステップアップ。4年生の時には「水泳の選手になりたい。パラリンピックに出たい」と新たな目標を口にするようになった。
小学5年生から障害者の水泳クラブ「宮前ドルフィン=川崎市=」に通うようになると才能が開花。今年3月からは地元の「オアフクラブ若葉台」に通い、健常者と一緒に練習を積んでいる。
今年の目標はもちろん金メダル。「自信しかない」と強気の発言も飛び出す。気がかりなのは、大会直前で発症した膝の痛み。成長期に健常者と同じ練習量をこなしたことで、身体が悲鳴を上げた。現在は上半身のトレーニングに重点を置き、本番に向け調整を続けている。
週3練習で上達実感
若葉台に住む稲葉さんは、ハマピック3回目の出場で座位の部で優勝。全国大会初出場を射止めた。「この歳でも嬉しい」と頬を緩めた。
父と造園業を営んでいた稲葉さんは、40代前半で脊髄小脳変性症を発症した。「行きつけの寿司店で『呂律が回っていないよ』」と言われ、初めて変調に気付いた。体の自由は徐々に利かなくなり、7年ほど前から電動車椅子生活に。仕事は止む無く廃業した。
スポーツは観るのもするのも好きだった稲葉さん。ゴルフのベストスコアは78。病気発症後もプレーを続けていたが、50代前半にハワイでのプレーを区切りにクラブを置いた。
ボッチャに出会ったのは3年ほど前。障害者スポーツを調べている時に、横浜ラポールのボッチャを見つけ「自分でもできる」と参加するようになった。今では週3回、午前・午後合わせて4時間の練習をする。「相手の邪魔をするのが楽しい。上達しているのを感じる」と熱を入れる。田尻敏幸監督は「フォームが一定なので距離感がぶれない。メンタルの強さも武器」と評する。チーム戦の全国大会は、タッグを組む予定だった立位1位の選手が体調不良で出場辞退となり、順位のつかないオープン参加に。「残念だけれど、重圧がない分、思い切ってプレーして、勝ちたい」と意気込んだ。
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