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旭区・瀬谷区 文化

公開日:2025.09.11

二俣川出身小暮さん姉妹
バレエで世界に飛躍
互いの存在が刺激に

  • オフシーズンに合わせて帰国した柚香さん(左)と秋音さん

  • 舞台に立つ柚香さん(左)と秋音さん

幼稚園で出合い

 旭区二俣川出身でバレリーナの小暮秋音(あかね)さん(28)と柚香(ゆずか)さん(24)。世界の舞台で活躍する二人は幼少期からバレエを始め、影響を受け合いながら、それぞれの道を切り開いてきた。

 2人がバレエを始めたきっかけは、秋音さんが4歳の時に幼稚園のアクティビティに参加したことだった。友達が取り組んでいる姿を見て「私もやりたい」と思ったという。柚香さんも姉の習い事を見学し、見よう見まねで踊っていた。「姉がいなければ、やっていませんでした」。秋音さんの存在が始める大きなきっかけとなった。

困難乗り越え

 小さい頃、秋音さんは指導者から、骨格がバレエに向いていないと言われたことがあった。演技では股関節や膝関節を外側に開く必要があるが、内股になりやすい骨格だったという。しかし、「困難を乗り越えた方が達成感がある」と、その道にまい進していくことを決意した。

 中学から本格的に打ち込むようになると、14歳でカナダ留学を決意。そこで約6年間、「基礎からみっちり」学び直した。慣れない異国の生活に奮闘するなかでメンタル面も成長し、パフォーマンスに深みが出るようになった。

 柚香さんも、挑戦する姉の姿を間近で見てきた。カナダ行きを受け自身も海外留学を意識するようになったという。小学校高学年から中学生の頃は、チャイコフスキー記念東京バレエ学校Sクラスでも週1回学び、高いスキルを持つ同年代の人たちと切磋琢磨した。

 高校3年の時に、イギリスのバーミンガムロイヤルバレエ団付属のスクールへの留学が実現。参加者50人というオーデイションで、たった一人合格を勝ち取った。同学年のアジア人は一人だけと、イギリスの生活は楽なものではなかったが、「辞めたいと思ったことは一度もありませんでした」。3年間の在学で技術はもちろん、人間的にも大きく成長した。

「心に残る踊りを」

 秋音さんは2019年にスペインへ渡り、バルセロナとマドリッドのバレエ団で合わせて6年ほど活動してきた。今年9月にはポーランドの州立オペラノヴァに移籍。新天地でのチャレンジに期待を膨らませながら、緊張感も抱いている。

 「まずは1年間でカンパニーのスタイルを知り、慣れていければ。自分に合っていると思えば、長く在籍したいですね」とじっくり向き合う考えだ。また、バレリーナとして、将来的には団の最高位であるプリンシパルを目指したいとして、「地道に頑張っていきます」と意気込む。

 柚香さんは、21年からエジプトのカイロ国立バレエ団に所属。この9月から、5年目のシーズンを迎える。

 恐れているのは、アーティストとして停滞することだという。「変化を恐れないで、キャリアを積み上げられれば」と更なるステップアップを目指す。そして、「身体のケアにも気を付けながら、観客の心に残る踊りを続けていきたいです」と決意を語る。

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