医療的ケアを必要とする重症心身障害児者やその家族などを支援する「多機能型拠点こまち」(西田守希施設長)が4月3日、二ツ橋町に開所する。多機能型拠点は、横浜市が市内6カ所に整備を計画している施設で、こまちは3館目。
栄、都筑に続き市内3館目
重症心身障害とは、重度の肢体不自由と、重度の知的障害が重複している状態を指す。今回の施設整備は、横浜市障害者プラン「将来にわたるあんしん施策」の取り組みの一環。施設不足によって多くの人たちが市外の施設へ入所を余儀なくされている現状や、必要な時に短期入所の利用ができず、在宅介護の負担が増えている状況などが背景にあり、それらの解消を図る狙い。こまちは、栄区、都筑区に続く施設。市内西部方面の拠点となり、瀬谷区・旭区・泉区を管轄する。
地域と連携めざし
同施設は、社会福祉法人横浜市社会事業協会が運営。施設名の「こまち」は、福祉・医療の連携拠点としての役割や、地域との繋がりや関わりを日々大切にしようという思いから、「ちいさな医療・福祉のまちづくり」をイメージして名付けられた。
同施設で受けられる事業・サービスは訪問看護や居宅介護、登録制の福祉有償移動サービス、放課後等デイサービス、宿泊を伴う福祉型短期入所など。また、施設内に診療所「なごみクリニック」を併設することも大きな特徴だ。クリニックの武井智昭院長は「利用者の方だけではなく、ご家族を含め地域の方が安心して生活できるよう、支える医療をめざします」と話す。
さらに、教育機関との連携も見据える。隣接する三ツ境養護学校と施設を行き来しやすいよう整備し、避難経路確保に役立てる。震災対策として、施設内に自家発電の設備も整えた。
西田施設長は、「市内でこの規模の多機能型拠点はまだなく、市との連携も重要。利用者の皆さんが生活しやすいようバックアップする『第3の居場所』として、大きな役割と責任を担っていきます」と話した。
開所式は3月25日(土)。一般向け内覧会は、26日(日)午前10時30分から午後3時30分。問い合わせは【電話】045・360・8180。
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