戸塚区・泉区 人物風土記
公開日:2023.03.02
ウクライナから避難し、戸塚区を重点拠点とする横浜FCの「アカデミー」練習生として活動する
シュトンダ・ヤロスラフさん
南区在住 19歳
戦争を乗り越え、夢を追う
○…ロシアと戦争中のウクライナから昨年11月、横浜に住む親類の下に避難するため来日。周囲の厚いサポートを受け、現在、横浜FC運営の「アカデミー」ユースの練習生として汗を流す。「両親はウクライナに残り、危険が続いている。私は安全な日本でサッカーができて感謝しかない。家族のためにもがんばる」。開戦して一年が経過。穏やかな口調の中に強い意志をにじませる。
○…7歳からサッカーを始め、自国では体育大学に籍を置きつつ、名門チームでプレーしていた。ポジションはキーパー。身長185cm、長い手足の恵まれた体格でゴールを守る。「キーパーは試合の全体像が見え、チームメイトに指示を送るのも大切な役割。いま、日本語を学んでいます」とはにかむ。ヨーロッパに比べると日本サッカーのレベルは低く評価されるが、一蹴する。「素晴らしい選手が多い。指導レベルも高く、日々教わっている」と冷静に分析する。
○…リラックス方法はボクシング観戦やスマートフォンでの音楽鑑賞。ヒップホップを聴きながらウォーキングすることが好き。日本での食事にも馴染み、「ラーメンが抜群にうまい」。一方で母親のボルシチやピロシキも恋しい。「戦争が楽しかった家族との普通の日々を壊した。知人も亡くなっている。一日も早い平和を」と訴える。
○…将来の目標はJ1で活躍すること。その先にある大きな夢が、ウクライナ代表としてのワールドカップ出場だ。「これからも日本に残って、プレーを続けていく。私にとってサッカーは命。いつの日にか後進を育成する側にも回ってみたい」。青空をめがけて羽ばたく鳥のように、大きな可能性を秘めた若者がここにいる。
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