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公開日:2025.12.11
県政報告vol.8
「外国運転免許」切替の現実
立憲民主党 県議会議員 森田 学
通勤や買い物、子どもの送迎。私たちの暮らしを支える「車の安全」は、誰か遠い人の話ではありません。県内で外国籍の免許保有者は約9万人規模まで増え、観光や就労で訪れる方も年々増加しています。
職場や地域で顔を合わせる”いつもの隣人”がハンドルを握る時代です。だからこそ安全は、歩く人も運転する人も含めた県民全員の生活に直結し、子どもや高齢者を守る道でもあります。
警察資料によれば、第一当事者が運転者となった人身事故は2024(令和6)年に外国籍571件、日本籍1万8317件。割合は外国籍が2・75%と小さく見えますが、免許保有者は全体の約1・7%にとどまるため、10万人当たりの事故発生率は外国籍586件、日本籍328件で約1・8倍に上ります。
数字の裏側には、けがをした人や家族の痛み、そして事故を起こしてしまった当事者の不安や孤立があります。個人の属性を責めるのではなく、事故が起きにくい環境を整える視点が必要です。
背景には、母国と異なる交通ルールや標識、右左折や歩行者優先の感覚、言語の壁、来県直後の生活・就労で急いで車が必要になる事情などが重なっています。ルールを知る機会と切替手続きの円滑さは、セットで確保する必要があります。
学習機会確保が重要
鍵となる外免切替は、二俣川の免許センターで予約だけで数カ月待ち。技能試験まで含めると取得まで半年規模が現状です。長い待機は不便を生むだけでなく、学習機会の不足や無免許運転の誘因にもなりかねません。
今年の制度改正で知識・技能確認は厳格化されましたが、厳格化と併せて試験枠・窓口の拡充、多言語教材や講習の整備、通訳・人員体制の強化、教習所や事業者と連携した事前学習の場づくりを進めるべきです。オンライン予約の改善や地域での交通安全講習の充実も急務です。
日本人も外国人も同じ道路を使う仲間です。安全と利便を両立させ、偏見や分断を生まない形で事故を減らし、誰もが安心して暮らせる神奈川に向け、現場改善を粘り強く後押ししていきます。
立憲民主党 森田学
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戸塚区品濃町548‐1みつやまビル2F
TEL:045-719-4891
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