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青空に映える鈴なりの花 昔はお歯黒に使われた「キブシ」 日本自然保護協会自然観察指導員金子昇(富岡西在住)

公開:2012年3月15日

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 早春、雑木林の中で見上げると、枝から小さな鈴を連ねた黄色い花が垂れ下がっている「キブシ」に出会います。空の青と黄色のコントラストがよく目立ち、思わず足を止めて見入ってしまいます。

 キブシはこの垂れ下がった花の様子が、藤の花に似ているため「黄藤」ともいいます。学名は「早咲き」の意味を表し、他の雑木の芽がまだ開かないうちに、いち早く咲き出します。そのため花蕾は前年の夏頃から、すでに枝につけてじっと春を待っているのです。

 キブシは雌雄異株(雌株と雄株が別)で、雌株の雌花の方が雄株の雄花よりも長く、そして花の数も多くあります。時々雄花の中に雄蕊(しべ)と共に雌蕊もついていることがあり、稀に雄株でも実をつけることがあります。果実には、タンニンが多く含まれているため、粉にして黒色染料に利用され、また「お歯黒」にも使われていました。お歯黒には、「ヌルデ」の葉につく虫こぶ(五倍子(ごばいし)または付子(ふ し)と呼ばれている)を使うのが一般的ですが、それと区別するために「木五倍子」(きふし→キブシ)といわれるようになりました。

 三浦半島から江の島周辺にかけての海岸近くには、花が大きい「エノシマキブシ」という種類もありますが、区別が難しいです。キブシは、区内の明るい山林で普通に見ることができます。
 

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