街路樹【5】 北米原産「ハナミズキ」 桜の返礼に苗木3000本 日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇(富岡西在住)
北アメリカ原産のハナミズキ(別名アメリカヤマボウシ)は、街路樹や公園樹、庭木としてよく利用され、横浜市の街路樹では、7番目に多く植えられている樹木です。
1912年に当時の東京市長尾崎行雄氏が、アメリカとの友好関係のために、サクラを2度にわたって送りました(注・サクラ以外も多数)。1915年アメリカより返礼として、1回目に白花、2回目に赤花のハナミズキが日本へ送られ、その後各地に広まりました。
アメリカではハナミズキの満開は、日本のサクラと同じように美しく、華やかさがあります。サクラの花期は短く、パッと咲いてパッと散っていきますが、ハナミズキの花期は1か月近くも楽しむことができます。
花には花弁状をした白い4枚の総苞片(萼片の一種)があり、中央に固まっている淡緑色の部分が花序になります。秋になると、楕円状の赤い果実が数個つきますが、熟しても苦くて食用には不向きです。
同じ仲間で日本産のヤマボウシの果実は、甘くおいしい実をつけます。ハナミズキの4枚の総苞片は、先端がそれぞれ窪んでいますが、ヤマボウシの総苞片は、先端が尖っているので区別できます。
次回は、「ミツバアケビ」の予定です。
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